メキシコってどんな所?
そまちひろさんが1ヶ月滞在したメキシコを紹介します。

オアハカ名物メスカルとは?

2016/04/21

テキーラより蒸留度が低い「メスカル」

テキーラより蒸留度が低い「メスカル」

メキシコのお酒と言えば、サボテンから作られる超アルコール度数の高いお酒、テキーラが思い浮かびます。でもテキーラって、味わって飲むようなイメージではなく、景気付けにショットを一気飲みして盛り上がる…ようなイメージで、わたしはちょっと苦手です。

メキシコ北部で作られるテキーラに対して、オアハカは、テキーラより蒸留度が低い「メスカル」というお酒の産地です。テキーラにはないスモーキーな香りが特徴。テキーラより焼けるようなえぐみが少なく、ものによっては甘くてスムースに飲みやすいです。

メスカルはマゲイというずんぐりしたサボテンの一種から作られます。葉を切り落とし、丸い中心部分だけを石で覆われた穴に入れ、ウッドチップでいぶします。メスカルのスモーキーフレーバーは、この段階で付けられます。

素焼きの粘土のフィルター

素焼きの粘土のフィルター

1週間ほどもいぶされたマゲイを木桶に移し、2週間醗酵させます。液状になったら、素焼きの粘土のフィルターで濾してできあがり。

メスカルは小さな家族経営の工場で作られているものが多く、そういったものは「アルティサノ」と呼ばれます。通常は39度までと、テキーラよりアルコール度数の低いメスカルですが、アルティサノは法律の目をかいくぐって最高52度までアルコール度数を上げることもあるとか。

でも不思議にスムースで飲みやすいので、飲みすぎてのちのち危険なこともあるのですが・・・

オアハカの街には、メスカルをボトルで買えるショップや、メスカル専門のバーが数多くあります。試飲ができるショップも多いので、好みのメスカルを見つけてみてくださいね。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。