メキシコってどんな所?
そまちひろさんが1ヶ月滞在したメキシコを紹介します。

メキシコの病院のクオリティはどんなもの?

2016/02/10

外国で病院に行くのは、結構勇気がいるものではないでしょうか。日本と同レベルの治療が望める国でも、言葉の問題や、処方された薬が体に合うか、保険の処理はどうしようか、いろいろ悩みますよね。

メキシコで病院に行く機会は、これまで2度ありました。一度はひどい膀胱炎にかかってしまったときと、二度目は歯医者です。

メキシコは中南米の中ではかなりの先進国ですが、町医者レベルになると日本よりはだいぶ落ちると思います。かと言って、ちょっとした病気のために大都市の大病院に行くことはできないので、腹をくくって近くの病院に行ってみました。

メキシコでは、実は公立病院の治療費は無料なのです。ただ、無料だけに治療はそれなり(というかあまり多くは望めない)し、順番待ちの人で長蛇の列だということで、メキシコ人の友人に勧めてもらった私立病院に行きました。

コロニアル調の建物の中にあるその病院は、私立だけあってとてもきれい。担当してくれたお医者さんは、若い男性で、ものすごくハンサムだったので、膀胱炎の症状の説明が若干恥ずかしかったですが、時間をかけて丁寧に話を聞いてくれ、じっくり考えて薬を処方してくれました。おかげで、膀胱炎は1週間ほどですっかり治りました。

診察費は300ペソ(2400円)で、薬は150ペソ(1200円)ほど。保険は効かずにこの価格です。すごくリーズナブルだと思いました。

二度目の病院は、日系3世の歯医者さんがやっている小さな歯医者さん。おじいさんがメキシコで歯医者をやっていたそうで、孫の彼自身も日本に留学して歯科学を学んだということで、かなり安心感がありました。

歯痛が気になり、虫歯かと思って行ったのですが、単に歯茎が腫れている部分が痛んでいるだけ、と説明され、歯と歯茎のクリーニングをしてもらいました。近代的な設備で、クリーニング後は痛みもなくなり、大満足です。こちらの治療費は600ペソ(4800円)でした。

一度目はわりと小額だったので、保険会社に治療費を請求するのが面倒で、自腹です。歯科治療オプションのない保険に入っているので、二度目も自腹。

でもこのクオリティでこの価格なら、まったく問題ないと思います。医療の面でも、メキシコは住みやすい国だと思った出来事でした。

関連記事
ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。