メキシコってどんな所?
そまちひろさんが1ヶ月滞在したメキシコを紹介します。

メキシコの家探しはとってもカジュアル

2016/03/17

メキシコの家探し

日本でアパートの部屋を探そうとすると、それはもう大騒ぎの一仕事ですよね。今ではネットで詳しく物件を探すことができますが、いい物件を見つけたらやっぱり紹介元の不動産まで出向いて、社員の人と現地を訪ねて。気に入ったらいろいろな契約書にサインして、住民票などを提出して、敷金礼金を払って。時間とお金がみるみる飛んでいきます。

しかも外国人だと更に手続きがややこしくなるのではないでしょうか。今では少なくなってきたと思いますが、外国人を嫌がる大家さんもいるでしょう。外国人が日本で部屋を探すのは、日本人にも増して大変だと思います。

ところ変わってメキシコ。オアハカに長期滞在しようと決めて、アパートを探し始めたときは、日本でのアパート探しが頭にあったので、結構憂鬱でした。外国人だから、何か特別な手続きがいるのかな、など。

でもネットで見つけた物件の連絡先に連絡すると、相手はもうダイレクトに大家さん。とんとん拍子に見学の日時が決まり、実際現地に行ってみると、大家さん10分遅刻。すでにカジュアルです。

部屋を見せてもらって、問題なさそうだったので、

わたし:「気に入ったので借りたいです」
大家:「あ、そう。いつから入る?」
わたし:「なるべく早めがいいですが、いつから入れますか?」
大家「明日でもいいよ」

電光石火で入居が決まりました。そこからいろいろ手続きがあると思って、

わたし:「デポジット(敷金)はいくらですか?」
大家:「あー、うちはないよ」
わたし:「身分証明書のコピーいりますか? パスポートとか」
大家:「いらないいらない。日本人でしょ。信頼してるから」

契約書に至っては、

わたし:「契約書はいつもらえますか?」
大家:(面倒臭そうに)「契約書欲しい? どうしてもいるなら、作るけど」

なんだかもう、脱力してしまいそうなカジュアルさ。他の外国人友達に聞いても、似たようなものでした。

こんな感じで思い立ったら定住しやすいメキシコ。アメリカ人、ヨーロッパ人のリタイア先として人気なのもうなづけます。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。