インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

インド・ハンピ遺跡群めぐりは自力でできる!(徒歩篇)

2015/03/27

ヘーマクータ寺院群

ヘーマクータ寺院群

現在のハンピ周辺の遺跡は、14世紀〜16世紀にかけて栄えたヴィジャヤナガル朝の首都の名残。何本ものメインストリートが連なる壮大な首都だったということですが、現在残っている遺跡のエリアは、実はそんなに広くはありません。

遺跡は大きく分けてハンピ村周辺の寺院群と、村の3キロほど南にある王宮跡の2ヶ所。細かい遺跡を数え出したらキリがないのですが、この2ヶ所でメジャーな遺跡群は大体カバーできます。ということは、別にツアーに参加しなくても、車をチャーターしなくても、徒歩と自転車で見て回れる距離ということです。

もちろん「ガイドが欲しいし、暑い中歩き回ったり、自転車に乗るのはイヤ」という人もいるかもしれませんが、ハンピの絶景の中を徒歩や自転車でゆっくり移動していると、車に乗っていては得られない感慨みたいなものが味わえます。また、有名な寺院や建造物には必ず州公認ガイド(たまにニセモノもいますが)が待機しているので、ガイドが欲しければその人たちを雇えばいいんです。

徒歩で回る
まずハンピ村の西の端、巨大なゴプラム(塔門)を持つヴィルーバークシャ寺院からスタート。寺院内に入るときには必ず靴を脱いでくださいね。それから寺院の裏手の丘を登って、ヘーマクータ寺院群へ。夕陽を眺めるのに最適なスポットです。

ハンピバザールへ戻って、今度は南に進路をとります。200メートルほど歩くと、右手にシヴァ神の乗り物、牛のナンディを祭ったナンディ寺院があります。そこからさらに200メートルほど南へ歩くと、右手にクリシュナ寺院が。この寺院はクリシュナ・バザールと呼ばれる長い屋根付廊下を持っていておもしろいです。クリシュナ寺院の隣にはナラシンハ像という、奇妙な形相をした神さまの像があります。

奇妙な形相をした神さまの像 ナラシンハ像

奇妙な形相をした神さまの像 ナラシンハ像

有名なものだけ列挙しましたが、付近には小さな建造物などがたくさん建っているので、全部見て回ると1日仕事です。

次回は「自転車篇」として、南の宮廷遺跡群をご紹介します。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。