インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

ガンジス川で泳ぐ! 願いが叶った日

2015/09/28

ガンジス川の様子

ガンジス川の様子

バラナシに行ったらやはりガンジス川で沐浴しないとねー、とインドに行くバックパッカーの多くが言いますが、正直言ってガンジス川を目前にすると、かなり厳しいものがあります。というのは、ものすごく汚くて臭いから。町からの汚水が流れ込んでいるし、死体を焼いて流しているし、住民が洗濯したり歯を磨いたりしています。

2007年に初めてバラナシに行ったとき、沐浴をして下痢がしばらく止まらなかった人の話を聞いて、尻込みしてしまいました。しかもそのとき、足に靴擦れやら蚊に刺された跡やらがあり、ガンジスに入って化膿でもしたら大変だ…と、沐浴を見送ったのです。

でもバラナシまで行って沐浴をしなかったことは、心のどこかに引っかかっていました。そこで2010年のインド旅行の際、再びバラナシに行って沐浴しよう! と心に決めました。

でもこのときは、裏技を使いました。バラナシで知り合った韓国人男子2人と、ボートに乗ってガンジスの対岸まで行き、そこで泳いだのです。対岸は不浄の地とされているので、インド人が近寄ることはなく、水が比較的きれいだと教えられました。確かに匂いもそれほどなく、水もそこまで濁っていませんでした。

顔だけ浸けないように気をつけて、結構楽しく泳げました。韓国人男子たちは「本当に泳ぐなんて…」とドン引きしていましたが、泳いでいるところを写真に撮ってくれました。

「さすがにバラナシのガンジスで泳ぐのはちょっと嫌」という人には、上流のリシケシのガンジスで泳ぐのをオススメします。ここはそこから先に人里らしい人里がないので、水がかなりキレイです。

ただ雨季には川が増水し、流れも速くなって危険ですので、泳ぐのはオススメできません。実際、毎年雨季にガンジスに入ったインド人が何人か死亡しています。乾季の水の少ないときに、浅瀬で泳ぐに留めましょう。

関連記事
ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。