インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

イスラエル人率がやたら高い北インド

2015/08/05

イスラエル人に出会って話をした経験はありますか? ユダヤ系のアメリカ人やヨーロッパ人の人と友達、というケースは結構ありそうですが、イスラエル人と友達という日本人は、なかなかいないのではないでしょうか。

インドに行くと、いとも簡単にイスラエル人と出会えます。特に北インドでは、外国人旅行者の3分の1がイスラエル人と言っても過言ではないほど、イスラエル人率が高いです。どうしてなのかと不思議に思っていたところ、アメリカ人の友人が「イスラエル人は男女とも2年間の兵役が義務で、兵役終了後は物価が安くてドラッグが簡単に手に入るインドに来て、はめを外す人が多い」と教えてくれました。

イスラエル人は大抵イスラエル人同士の大グループで行動していますし、見た目もムスッとしていてちょっと怖いので、近寄りがたい印象があります。でも話しかけてみると、英語が上手な人が多いですし、大抵の欧米人よりずっとフレンドリーです。

北インドのリシケシに滞在していたときのこと。ある日ベランダで読書をしていると、イスラエル人のカップルの隣人がベランダに出てきたので挨拶したら、「今パイプ吸ってるんだけど、一緒にどう?」と誘われました。見ず知らずなのに、挨拶代わりにドラッグを勧めてきたのにはちょっとびっくりしましたが(笑)それもフレンドリーさの現われでしょう。もちろん丁重にお断りしましたが。

頭がいい人が多い印象もあります。リシケシでは、日本語と韓国語と英語がペラペラなイスラエル人と友達になりました。彼はたった4ヶ月日本を旅行しただけで、日本語が話せるようになったんだとか。また、いろんな人種が混ざってできている国のため、アラブ系の見た目の人もいれば、金髪碧眼の人もいます。共通して言えるのは、ルックスがいい人が多いこと。遺伝子の多様さは美しいルックスを産む、というのは、イスラエル人が証明しているような気がします。

ひとつ注意しないといけないのは、彼らとイスラエルの国内情勢について話すとき。議論したからと言って後々気まずくなるようなことはないですが、人が変わったようにアグレッシブに自国を弁護するる人が多いので、びっくりしないように…とだけアドバイスしておきます。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。