インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

インドの中のチベット、ダラムサラ

2015/04/09

ダラムサラ

ダラムサラ

北インドのダラムサラという町には、亡命チベット政府があります。1951年に中国がチベットを征服したあと、1959年にダライ・ラマがインドへ脱出して作られました。その後ダライラマを追うように、多くのチベット人が難民としてダラムサラに移住しました。

そのためダラムサラは一見すると、まったくインドのようには見えない町です。チベット風の建物、チベット料理のレストランが立ち並び、道ばたにはチベット風のアクセサリーや服を売る露店がたくさん。道いく人たちの顔つきも、何となく懐かしくなるような東アジア風の顔つきです。

2010年の9月にダラムサラへ行ったとき、もうかなり冷え込みが激しくなっていて、ゲストハウスではストーブを焚いていました。それでも日中は日差しが暖かく、歩き回るのには最適の気温でした。ダラムサラの町から少しはずれると、いくつも歩けるハイキングルートがあります。静かな森の中を歩いていると、心あらわれる気持ちがしたものです。

いくつも歩けるハイキングルートがあります

いくつも歩けるハイキングルートがあります

また、せっかくチベット文化色が濃い場所にいるのだからと、チベット料理教室にも参加してみました。トゥクパという、きしめんのもっと幅広いものをスープに入れたチベット料理をわいわい作り、美味しく食べたのはいい思い出です。

トゥクパという、きしめんのもっと幅広いものをスープに入れたチベット料理

トゥクパという、きしめんのもっと幅広いものをスープに入れたチベット料理

チベット料理と言えば、代表的なのはモモ。小さい肉まんのようなスナックで、露店で熱々を買って食べるのが毎日の日課でした。1個Rs10(15円)くらいです。

チベット料理だけでなく、ダラムサラには有名な日本食レストラン「ルンタ」があります。ここは日本人のご夫婦が経営されていているので、インドでよくある「なんちゃって日本食」ではなく、日本で食べる日本食にかなり近いものが食べられます。おすすめは、寒い中暖かい味噌汁が嬉しい各種定食。欧米人旅行者にも大人気でした。

ダラムサラのベストシーズンは、インド各地が猛暑に襲われる3月〜6月とのこと。比較的涼しいので避暑地のようです。10月に入ると寒さが厳しくなりますが、きりっとした寒さが似合う町でもありますので、あえて寒い時期に訪れてみるのもいいかもしれませんね。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。