インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

ビートルズが修行したリシケシってどんなところ?

2015/01/19

ビートルズが滞在した町がリシケシ

ビートルズが滞在した町がリシケシ

ビートルズが60年代にインドに渡って、アーシュラム(修道所)に滞在しながら「ホワイト・アルバム」を作っていたって、知っていましたか? そのとき彼らが滞在した町がリシケシ。首都デリーから300キロほど北にある、聖なるガンジス川沿いの町です。

リシケシは鉄道駅のあるリシケシ・タウンと、その5キロほど上流にあるラーム・ジューラー、そのまた3キロほど上流にあるラクシュマン・ジューラーという3つの集落に分かれています。ビートルズが修行していたのは、ラーム・ジューラーにあるアーシュラムでした。(現在は閉鎖され、廃墟になっています)

リシケシ・タウンはよくあるごみごみしたインドの町という感じですが、ラーム・ジューラーまで来るとがらっと雰囲気が変わります。ヨガ道場を併設したアーシュラムが立ち並び、白い服に身を包んだいかにもスピリチュアルな欧米人が行きかっています。聖なる町ということで、レストランはすべてベジタリアン。建前上お酒も飲めません。ラーム・ジューラーは比較的シリアスにヨガを学んだり、瞑想などの修行をしたい人が滞在する場所のようです。毎日夕方にガンジス川沿いのガート(沐浴場)で、たくさんのロウソクを灯したプジャ(お祈り)があり、とても情緒があります。

そのまた上流のラクシュマン・ジューラーは、もう少し軽いノリのバックパッカーや、ヒッピータイプの旅行者が集まる集落です。人々がたくさん集って語り合えるような大きめのカフェがいくつかあり、お酒も入っていないのに毎晩夜遅くまで盛り上がっています。ゲストハウスの数もラーム・ジューラーより多く、料金も若干安めのようです。

ラクシュマン・ジューラーの集落は川を挟んで2つに分かれており、東側にある集落の方が栄えています。ただ、西側集落にもインターネットカフェ、レストランなど一通りの観光客用設備は整っています。西側にあるホテル「スイス・コテージ」では違法ながらビールが飲めるので、ビール無しでは生きられないイギリス人の溜まり場になっています。

ラクシュマン・ジューラーでは個人でヨガ教室を開いているヨガ教師が多く、さまざまなタイプのヨガから気に入ったタイプのヨガを選べます。1本しかないメインストリートのあちこちに「Yoga」という看板が出ているので、立ち寄ってどんなセッションをしているのか、話を聞いてみてください。ひとつは気に入る教室が見つかるはずですよ。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。