小説の書き方
「週刊小説」(現在廃刊)のショートストーリー賞に入賞したことのあるMUMUさんの小説の書き方・体験記を紹介します。

はじめての執筆

2012/09/17

小説という名の小宇宙?

私が最初に書いた小説は、中学生の頃でした。それは今も手元にあります。原稿用紙に鉛筆書きで執筆し、イラストも自分で描いています。ストーリーは、この世界は多元宇宙であり、地球世界と似たような世界がいくつも存在しているというSF小説の定番である考え方を基本にしています。この多元宇宙は運命論にも関係しているようです。人はひとつひとつの選択をしていくことで、さまざまな未来に歩いて行くことになるというものです。自分自身と思っていた存在が、さまざまな世界にも存在しているという説もあります。体外離脱して、精神体だけになり、さまざまな世界に行っている人たちの話には、多元宇宙で、地球とよく似た世界で、自分そっくりな人物や環境もみてきたと話しています。それが事実かどうかはわかりませんが、SF小説のなかでは興味深いテーマです。

私の最初に書いた小説も、今読めば子供じみたものですが、多元宇宙という存在にとても関心が深かったことを表していて、とても興味深いと思います。

ストーリーは、ある男が科学研究室にやってきて、トラブルを起こし、研究室の博士を傷つけ、ほかの部屋に行くと、目のまえに円形の小さな宇宙をみつけたのです。その宇宙を特殊な機器でみると、その世界にも男の住んでいる世界とよく似た世界があり、人や動物たちが生きていたのです。男はその後、小さな宇宙が博士によって創られたものだと知ります。と同時に、この世界、宇宙も何者かによって創られたものなのではないかと疑問を抱くところで終わります。

私は幼い頃からこの宇宙が、何者かの意志によって創られたものなのではないかと考えてきました。その答えを知るためにさまざまな本を読み、占いやスピリチュアル系の本を読み、さまざまな宗教の本を乱読してきたのです。その答えはみつかりました。その答えは、長編小説「産霊」として数年前に書き上げています。「産霊」はSF小説であり、ホラー小説でもあります。ほかにもさまざまなジャンルの味つけをした小説です。最初に書いて、疑問を投げかけてから30年以上かけて辿り着いた小説です。

テーマが脱線してしまうので詳細は書きませんが、辿り着いた答えとは、「答なるものは、どこかにあるのではなく、誰かから教えてもらうものではなく、本や映画やなにかから伝えられるものではなく、自分自身で創るものだということ」でした。

関連記事
ライタープロフィール

MUMUさん/男性/年齢:50代/新潟県在住/神社が好きで日本各地をまわっています。趣味でボーカロイドでの音楽作りやギターでオリジナルの歌をつくり、ときどきライブもしています。自分らしく生きることをモットーにしています。