ホームヘルパー2級の資格を取得するまで
介護の資格、ホームヘルパー2級を取得するまでを紹介します。

思ったより大変だったこと

2011/11/21

ホームヘルパー2級は、講習を受けて、それを修了すれば貰える資格です。ということは、試験で取得する資格に比べて簡単だと、最初私は思いました。

しかし実際、教科書が送られてくると、そこには問題集も同封されていました。ページをめくると、それは選択問題ばかりで、やはり講習で取得できる資格だから簡単なのだろうと、再度私は思いました。

実際勉強を始め、問題の解答を導き始めたとき、ようやく私はその難解さに気づきました。そして教科書の文章を読み進め、少しずつその内容を理解していく内に、介護という仕事の重要さが分かってきました。

ホームヘルパー2級の資格は、介護従事者に与えられる資格です。高齢者や障害者の、トイレ介助、食事介助、歩行介助など、あらゆる介助を行ないます。それはデスクワークとは違い、実際に現場で人と関わる仕事です。

もしもデスクワークで失敗をしたとしても、人の命まで奪うことはありません。しかし介護現場での大きな間違いや失敗は、単なる過ちでは済まされません。それは即座に人の命を奪ったり、病気や怪我に繋がってしまいます。

特に高齢者というのは、既に身体的に弱い状態です。多くの持病があったり、毎日投薬をしていたりします。そんな高齢者の介護に携わるホームヘルパーは、常に張りつめた空気の中で、熟練した介護技術を発揮しなければなりません。

実技講習の時間に、車椅子介助の練習をしました。受講者の1人を車椅子に乗せ、介助者の私がその車椅子を押して外出しました。道路には、ひっきりなしで車が走っていました。歩道はなく、1本の白線の内側を、車椅子を押しながら歩きました。

初めは2人で喋り合っていたのですが、私も、車椅子に乗った受講者も、しだいに言葉を発しなくなりました。車が近づいてくると、どうしようもない恐怖感に襲われて喋ることができませんでした。

国家資格であるとか、講習で取得できる資格であるという前に、その資格者がどんな仕事をするのかによって、資格取得の大変さは変わってきます。それまで単に資格としか思っていなかったホームヘルパー2級の資格取得が、とても大変なことなことなのだと、ようやく私は気付きました。

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ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。