歌手の舞台裏
「歌手の出演はどうやって頼む?」「歌手のお出迎えは?」「歌手のリハーサルとは?」「歌手のわがままに四苦八苦?」など歌手の舞台裏を紹介します。

歌手の楽屋入りとは?

2014/02/28

歌手を空港から宿泊先のホテルにチェックインさせると、ジーパンやワンピースなどカジュアルなファッションに着替えて出てきます。中には、ジャージに着替えてくる歌手もいました。そのまま街中を歩いても違和感が無く、歌手というオーラも感じません。

イベントには開場時間と開演時間、終演時間があります。開場前は正面玄関を閉じており、歌手やバンド、そして関係者は楽屋口から入ります。歌手の楽屋入り時間を察して楽屋口で待ち構えている、熱烈なファンもいますし、サイン色紙や花束、プレゼントを手渡そうとするファンもいます。楽屋口には警備員とスタッフがおり、関係者以外は一切入れません。

楽屋のドアには歌手や出演者の名前が書かれています。メインの歌手は個室でシャワー付き、ファンから贈られた花束が飾られています。前座の歌手は中部屋で3人から6人くらいまで使用できます。バンドと音響さんは大部屋になり、スタッフは私の主催者部屋を使用します。

歌手が楽屋入りすると、前座歌手が挨拶に遣ってきます。「おはようございます、地元で頑張っている立花かおりと申します、宜しくお願いいたします」前座歌手は大物歌手に名前を覚えてもらい、気に入られると次回から指名してくれます。また、大物歌手にはレコード会社の担当者が同行している場合があり、地方で活躍する歌手にとってメジャーデビューのチャンスでもあるのです。

次に司会者が挨拶に来て、ひと通りの流れと新曲の情報を確認します。司会者は、ステージで歌手との絡みも行なう必要があり、事前の打ち合わせが必要になります。

次にバックバンドのバンマスが挨拶に遣ってきます。当日演奏する楽譜を受け取り曲順を確認し、何コーラス歌うのかもチェックします。曲目は6曲から8曲ほどで、もう少し聞きたいなあ・・と思わせるのが基本です。アンコール用の楽曲も予め用意されています。

楽屋には、お茶や飲み物、お弁当を用意しておきます。一般のスタッフやバンド、音響、前座歌手は一人前1000円。歌手とマネージャー、付き人は、地元の料亭に頼み一人前5000円はします。しかも、3人とも違う種類の弁当にします。何故ならば、同じものを食べて3人ともお腹を壊す事の無いよう、芸能界の知恵なのです。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。