整体師の仕事体験記
「整体師の仕事について」「実際に働いてみて思ったこと」「報酬について」など整体の仕事に関する体験談を紹介します。

整体師に向いている人とは

2012/07/16

誰もが知っている、"ウサギと亀"のお話しがあります。あのお話しは、人間も亀さんのようにコツコツとやっていくのが一番良いのだよと教えているものでした。そして、私が思う整体師に向いている人とは、ズバリ亀さんのような人だと思っているのです。さらに申し上げるとすれば、あえてウサギさんにはなるなということです。整体師の養成学校でも、手先の器用な人もいれば不器用な人もおります。施術の方法一つとってみても、要領が良く、覚えるのが早い人というのはどこにでもいるものです。

もちろん、そういう人は先生からも期待されますし、周囲の人たちからも一目置かれる存在となっていきます。とろこが、さて、そんな人が必ずしも整体師として稼いでいるかと言うと、必ずしもそうでもないという現実があるのです。その理由は、実はカンタンなところにあります。つまり、本人の奢りというものです。また、早くおカネを稼ぎたいという焦りの気持です。手先の器用な人、要領の良い人というのは、確かに他の人よりも早く、しかも上手く技術を学び取ることが出来ます。しかし、そこに落とし穴があるのです。

どんなに器用で覚えの早い人でも、整体のような手技というのは、基本的にそれを行う手というものが出来ていないといけないのです。そして、これは教えて貰って出来るものではなく、どうしてもある一定の練習量というものが必要なので、それを怠ってしまうと、我流に流されてしまうことになるのです。また、そんな基礎も出来ていない内に、おカネを取る身となってしまうと、練習というものがバカバカしくなり、それ以上に向上しようという気持ちが失せてしまうのです。さて、そういう整体師が独立、開業したとしても、あっという間に患者さんの方で見限られてしまい、結局、たいして稼げないなんてこととなってしまうのです。

その一方、不器用な人というのは、自分の不器用さを良く知っておりますから、自分の技術について奢りなどというものとは無縁です。なんとか一人前になること、それを必死に願っておりますから、どこまでも亀さんのごとく、例え遅くとも、一歩一歩着実に積み重ねようとします。そして、実はそれこそ、整体師として一人前になるには一番の早道なのです。そういう意味では、手先の不器用な人で、周囲の人から多少どん臭いぐらいに思われている人のほうが、整体師には向いているのではと、私は思うのです。

関連記事
ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ