整体師の仕事体験記
「整体師の仕事について」「実際に働いてみて思ったこと」「報酬について」など整体の仕事に関する体験談を紹介します。

整体師として開業、始める前の不安はつきもの

2012/07/02

整体師として認定書を取得し、ある程度の経験を重ねたなら、多くの人はやはり開業を考えるのではないでしょうか。自分で仕事を始めるということについて、まず思いつくことは、人に使われずに済むということです。自分でおカネを稼いで自分で食べて行く、とくにサラリーマンを長く経験した方なら、これはほとんど夢のようなお話しに聞こえてくるものです。まさにことわざにある通り、"鶏口たるとも、牛後となるなかれ"で、自分の技術だけで、一国一城の主としてやっていけるのであればそれが理想なのです。

私も実はそんな甘い考えで整体師として治療院を開業した一人でした。幸いに私の場合は、サラリーマン時代の蓄えもありましたし、勤めていた会社が倒産したとはいえ幾ばくかの退職金らしきものも出ましたので、開業資金としては、また運転資金としても、ある程度の余裕はありました。しかしながら、器具などを買いそろえて部屋を借り、いざ開業してみると、家賃や光熱費で月に20万円ぐらいはどうしてもかかってしまいます。そして、そのおカネは、やはり整体師として稼がねばならないことになります。

場所としては駅から0分地帯で立地条件としては最高だったものの、それでも最初から患者さんがついているわけもありません。いかに駅前にデカデカと看板を出し、治療院の広いウィンドウに○○整体院などの文字を浮かび上がらせたとしても、実際に稼ぐことが出来るなんて保障はどこにもないのです。患者さんがまったく来なかったらどうしょうとか、例え患者さんが来たとしても技術が未熟なんて評判を立てられたらどうしょうとか、そんなことばかりが頭をよぎっておりました。

しかも、そうしている間にも、固定費としては、毎月、必ず出て行くのです。ダメだったら辞めればいいという考えもありますが、しかし、もしそんなことになれば、それまで使ったおカネは全てパーとなってしまいます。開業資金としては十分なモノがあったといえ、運転資金にも取りあえず困りはしないとはいえ、それでも底ナシというわけではありません。個人事業とはいえ、商売としてみても小さなものとはいえ、実際にやっている者からすれば、ほとんど死活問題なのです。さて、これで不安に思わない人がおられるとすれば、それはたぶん、余程のおカネ持ちだけなのではないでしょうか。

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ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ