整体師の仕事体験記
「整体師の仕事について」「実際に働いてみて思ったこと」「報酬について」など整体の仕事に関する体験談を紹介します。

こまった人の対応方法

2012/07/12

どこに行っても、何をやっていても、そこにはいるのは、実に様々な自分と同じ人間たちであります。このことは、どこかの無人島にでも行かない限り逃れることの出来ない現実というものです。様々な人間たち、不思議なことに一人として同じ人間はいないのです。確か明治の文豪の夏目漱石がこんなことを言っておりました。もし神さまが人間をお造りになったとしたら、神様というのは全能どころか、かなり不器用な方なのではないだろうか。なぜならば、自分に似せて人間をお造りになったにも関わらず一人一人の顔も形もぜんぶ違うではないか、とのことでした。

確かに、言い得て妙といったところで、そっくりな双子さん以外は、親兄弟といえども、どこか似ているという程度でやはり違っております。様々な人がいて、様々な人たちに囲まれて、どうにか人間社会の一員として、この世の生を満喫しているのが私たちということなのでしょう。もちろん、私自身も、その様々な人間の内の一人であることには間違いありません。そして、もし私という一人の人間を主体とすれば、私を取り巻く全ての人間たちは私の客観的な環境といっても良いわけであり、他の人から見れば、私という一個の存在はその人の客観的な環境の一つに過ぎないのです。

そして、私にとって様々な人たちから成る、私の客観的な環境というものの中には、もちろん、こまってしまう患者さんだって当然おります。いい加減、嫌になる患者さんだってやっぱりいるのです。ところが、このこまってしまう患者さんをも含めて、やはり私にとっての客観的な環境であることには違いないのです。さて、もしそうであるならば、冬という季節が嫌いだからナシにしろと言うのと同じで、環境それ自体が急に変わるわけはないのです。

ましてや、相手はわが治療院の患者さんである以上、やはり付き合いは大切です。そして、いかにこまってしまう患者さんであっても、それが今の私の客観的な環境の一つであるならば、そちらに変われというよりも先に、自分の方が変わってしまった方が早いのではなかろうかと思うのです。そしてまた、不思議なことに、自分が変われば相手も必ず変わるものなのです。そんなことで、こまった人の私の対応策としては、そんな人でも私が良い方向へと変わる修行の一つとでも思って、出来るだけニコヤカに対応することにしておりました。

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ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ