個人事業の始め方
「個人事業と会社の違いについて」「保険の手続きについて」「年金について」など個人事業の始め方を紹介します。

個人事業、カツカツのお金で始めるのは危険

2012/07/22

長いことサラリーマンをやっていた私にとって、整体師として個人事業に踏み出すということは、まさに夢のようなことでした。しかし、今になってその動機を思い返してみると、私の場合、その根底にはあったものは、単にサラリーマンに嫌気がさしたというだけの理由であったように思います。

要するに独立して一人でやっていけるのであれば、とくに整体師でなくとも何でも良かったのかもしれないと思っているのです。とは言うものの、直接に個人事業主となったキッカケはそれまで勤めていた会社が倒産してしまったからで、もし、その会社がまだ続いていたとしたら、今頃はそのままサラリーマンを続けていたかもしれません。

サラリーマンとして組織の一員であれば、確かに人間関係のシガラミなど大変な面もある一方で、さまざまな面で守られもします。固定給として給料面では安定しておりますし、煩雑な手続きなども会社の方ですべてやってくれます。ところが、個人事業としてはじめてしまうと、すべてを自分でやらねばならないことになるのです。しかもお金については、自分で稼ぎ出さない限りどこからも入ってくることはありません。

とくに私が個人事業をはじめる際に、最も不安で仕方なかったことは、お金のことでした。というのも、整体師として開業するまでは誰でも出来ますが、肝心の患者さんが来てくれる保証などどこにもないからです。しかも、治療室として部屋を借り、電話や水道光熱費などを含めた支出は毎月必ずあるのです。

もちろん、その他にも自分や家族にも食べさせなければいけませんし、子どもがまだ学校に通っている年齢であれば、そちらにもお金がかかってしまします。それらを全部ひっくるめて稼ぎ出さねばならないなんて、最初からはとてもムリだと思った私は、だからこそ、整体の仕事で個人事業主となる前に、ともかくお金をガッポリと蓄えてその上でやろうと思ったのです。

そこで、それこそ2年や3年ぐらいの間、患者さんがまったく来なかったとしても、なんとかやっていけるぐらいのお金をなんとか準備しました。下手に借金などせずすべて自分のお金だけで賄っていけば、どんなに悪くてもゼロになるだけで、もし、そうなってしまったとしても、そこからまたやり始めることが出来ます。それに何より、お金のことで人様に迷惑をかけることもありませんし、もちろん怖いお兄さんたちに追いかけられることもありませんから。

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ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ