個人事業の始め方
「個人事業と会社の違いについて」「保険の手続きについて」「年金について」など個人事業の始め方を紹介します。

個人事業、始める時は不安だらけ

2012/07/18

中国の司馬遷が編集したとされる歴史書、「史記」には、"鶏口たるとも牛後となるなかれ"とあります。少なくとも個人事業をはじめようなんて人は、大方、このような心意気がなければ勤まるものではありません。また、その方のお持ちの知識や技術、さらには才能というものを本当に発揮するには、組織の中にいるよりは、組織から飛び出て自由な境涯となってこそ思う存分に活躍出来るというものです。

ただし、それは、実際にお金を稼ぐことが出来るということ、それが絶対の条件であることも忘れてはなりません。個人事業とはいえ、はじめさえすれば、紛れもなく一国一城の主といってよいわけです。そして、一国一城の主とは、別の言葉で言いかえれば、要するに責任者ということで、そうである以上は良くも悪くも自分持ちということなのです。良ければ下手なサラリーマンなどよりも、よっぽどお金も時間も自由に出来ますし、会社などの組織にありがちな人間関係のいざこざやシガラミなども、ほとんど無いと言ってよいと思います。

しかし、その一方で、もし悪ければ、それも最悪の事態を想定するとしたら、人生そのものを崩壊させてしまうことだって無いとは言い切れないのです。事実、個人である事業を展開しようとして、借金までしてはじめたまでは良かったけれども、あえなく失敗し、元金と金利を含めた借金だけが残ったなんて例は世の中には山ほどあります。あげくの果ては、家族はバラバラとなり借金の催促には追われ、自信もやる気もいつしか潰えて、自らの命さえ絶ってしまう方だって実際におられるのです。さて、組織というものに守られることのない個人事業というものには、そういったリスクが必ず伴うものです。

そして、現在の日本の経済事情などから考えてみれば、どんな商売でも、かつてのようには、それほど利益を得られるものはないのではとも思っているのです。最悪の事態までいかなくとも、個人で事業を展開する以上は、その人の"運"とともに、その人の"お金"が底をついてしまったら、それでアウトなのです。個人事業をはじめる際の最大の不安とはつまりはこれで、要するに最後はお金の問題なのです。

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ライタープロフィール

ガクドウさん/男性/年齢:50代/横浜市在住、サラリーマン時代から、文章を書く仕事に携わっていた関係から、現在はライターを職とするようになりました。人からちょっと変っていると言われますが、その分、ちょっと違った角度から物を書くことが出来ると思っております。よろしくお願いします。/ブログ