- 40歳過ぎてから図書館司書の資格取得
- 40歳過ぎて通信制大学へ通い図書館司書の資格を取得した体験記
40歳過ぎてどうして資格を取得したいと思ったのか
2011/10/07
20歳前後から仕事を始めて20年。40歳という年齢は、ちょうど仕事人生の折り返し点なのかもしれません。これまでやってきた仕事を、このまま一生続けていくのか? それとも自分には何かほかに、やりたい仕事があるのか? そう考えたとき、私は書籍に関わる仕事がしてみたいと思いました。
幼少のころから本好きだった私は、休日は必ず書店か図書館へ行きました。本の中にいると、なぜかとても落ち着くのです。雑誌のページををめくり、文庫本の背表紙を眺めていると、心がときめくのです。
私が5歳のときに生家が貸本屋を初め、私は毎日漫画本を読みあさっていました。そのころの楽しかった思い出が、まだ私の心の奥底で息づいていたのかもしれません。
一念発起、私は本に関係した仕事に就くことを考えました。書店員または図書館員になって、仕事人生の後半を締めくくるのです。正直な気持ち、私には書店員への憧れがありました。いかにも本のプロという感じがして、お客さんの質問に的確に受け答えをするのです。しかし年齢を考えると、それは少し遅すぎるという感じがしました。
そのとき私は地方公務員の職に就いていて、民間への転職はかなりの冒険だったのです。仕事面においても、収入面においても、家族を養う身としては書店員への転身はかなりの不安を伴いました。
しかし図書館員ならば、地方公務員のままでも可能でした。収入面においては何も変わらないまま、人事異動で図書館の職員になることができるのです。
それでもいくら図書館員を希望したからといって、そう簡単に図書館への移動が受け入れられる筈もありません。最低限の準備として、私は図書館司書の資格を取ることにしたのです。司書という専門職は、数ある課の中でも図書館にしかありませんでした。そしてその資格を取得している人は、ほんの数人でした。
まずは図書館司書の資格を取得して、自分の希望を出し続けてみることにしました。それが40歳という仕事人生の折り返し点で迎えた、私の大きな転機でした。ただ与えられた仕事だけを無難にこなす毎日からの脱却を目指し、私は最初で最後の挑戦を始めたのです。
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キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。