- 歌手のキャンペーン舞台裏
- 「歌手のキャンペーンは日本だけ?」「歌手のキャンペーンはノーギャラ?」「歌手のキャンペーンは呼んだら来てくれる?」「メリットは?」「デメリットは?」など歌手のキャンペーン舞台裏を紹介します。
歌手はキャンペーンでどんなデメリットがある?
2014/01/14
歌手のキャンペーンには当然デメリットもあります。酔っ払ったお客さんのヤジや罵声、酔っ払いのしつこい酒飲め攻撃、デュエットの強要、ジャンルの違うリクエスト等、両手で数え切れないかもしれません。私がキャンペーンをして歌手が可哀想だと思った事例を上げてみましょう。
自称20代後半の女性歌手とキャンペーンに回った時の事です。夜の6時という事もあり、駅前のCDショップに電話して即席のキャンペーンをしました。入り口の横に場所を提供してもらい、カセットレコーダーにマイクを突っ込んで歌唱です。音響は良くありませんが、アーケードに反射してそれなりにキャンペーンできました。
しかし、まったくお客さんが寄ってこないのです。このCDショップは洋楽が中心で演歌のコーナーは店の一角だけです。喋りも入れて1時間ねばりましたが結局1枚も売れませんでした。
そこで場所を繁華街に移し、先ずは喫茶店を本部にして馴染みの店に連絡を入れます。お客さんが入ったら連絡するという事で夜の9時になりました。
一軒目のお店に行くとお客さんたちが拍手で迎えてくれ「これならいけるな!」と思いきや、酔っ払いが歌手の手を引き、隣に座って一緒に飲めといってきます。間に入って止めさせましたが、雰囲気も一変してしまいました。女性の純粋な愛をテーマにした艶歌なのに、手拍子がはいり宴会モードになっています。結局ママが10枚義理で買ってくれました。
次のキャンペーンは地元でも有名なクラブです。中央にピアノがあり紳士的な客層で知られていますが、そこは田舎のクラブなんです。歌手がキャンペーンを行い3曲を歌い終わると「お姉ちゃんリクエスト」と声が掛かります。「無法松の一生」をリクエストし歌手が歌えないというと、「九州でキャンペーンやって無法松も歌えないんかい!」と無茶を言います。
すると客席から男性がステージに上がり、マイクを取って「リクエスト 銀恋」と言います。歌手は仕方なく「銀座の恋の物語」をデュエットしますが、ホステスと間違えています。お客さんは気を良くして10枚買ってくれましたが、歌手は寂しそうでした。
日中のキャンペーンに対して夜のキャンペーンは、酔客の扱い方が重要なポイントですね。
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Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。