- 歌手のキャンペーン舞台裏
- 「歌手のキャンペーンは日本だけ?」「歌手のキャンペーンはノーギャラ?」「歌手のキャンペーンは呼んだら来てくれる?」「メリットは?」「デメリットは?」など歌手のキャンペーン舞台裏を紹介します。
歌手のキャンペーンは日本だけ?
2013/12/27
私は72年にプロダクションを経営しながら、歌手のキャンペーンを支援してきました。中堅・大物歌手が売れる前、昭和後期・平成初期の話しですが、秘話が沢山あります。歌手のキャンペーンは日本独自のもので、アジアや欧米でも見た事がありません。カラオケの発祥も日本ですが、キャンペーンの発祥も日本であり、徐々に歌から一般の商品にまで広がっていきました。
キャンペーンの起源を辿ってみると、時代背景が強く影響している事に気が付きます。昭和初期に国内のプレス工場ができ、中山晋平作曲の「波浮の港」を吹き込み「東京行進曲」「紅屋の娘」「愛して頂戴」のヒットで知られる佐藤千夜子と、浅草オペラ歌手の二村定一が日本レコード歌手の第一号といわれています。この時代はラジオ放送が全国に広がりレコード市場や興行が活性化していきます。
私は未だ生まれていませんが、父親から良く話を聞かされました。父は若い頃、演歌師に弟子入り後、流しを本業にしていました。しかし、レコード歌手の出現で徐々に仲間が減っていったそうです。演歌師は昭和の初めごろまで、盛り場や街頭で流行歌をバイオリン演奏し歌詞本を売り、流しは飲食店を巡りお客さんの伴奏をしたり、自ら歌ったりして祝儀を貰います。
流しはギター1本で演奏でき、馴染みの店やお客さんが付くとかなりの人気があったそうです。流しから歌手になった方も大勢おり、御大「北島三郎」さんも流し出身です。
歌手のキャンペーンは、流しのスタイルを全国規模に広めたものが起源であり、まったく知らないお店に飛び込み1曲歌わせてもらい、レコードを手売りする方法です。キャンペーン先の地方新聞社に立ち寄り、記事として取り上げてもらう事で知名度を上げ、観光課に売り込んで催事や祭りに出演できるよう宣伝材料を置いていきます。
現在のように、企業やCMとタイアップし一気にメディア進出するのではなく、地道にコツコツと大衆の支持を得ていくことがキャンペーンの基本です。衰退している演歌の為にも、キャンペーンは重要な要素を持っていると私は思います。
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Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。