- 地方紙の連載体験記
- 「地方紙の連載で大変だったこと」「失敗談」「どのようなペースで書いたのか?」など地方紙の連載体験記を紹介します。
どのようなペースで書いたのか?(地方紙の連載のスケジュール)
2012/01/31
私は月に1編のペースでコラムを書いていました。5人の執筆者が代わる代わるに書いていて、掲載は毎週1回、水曜日でした。新聞社の担当者から、書きたいことを書けば良いといわれたのですが、それでも気を付けなければならない点がありました。
一番大切なことは掲載月に合わせた季節感でした。幾ら自分の思うように書くといっても、8月に掲載されるコラムが冬の話ではどうしようもありません。
例えばお正月にコラムを書いていたとしても、掲載月が3月ならお雛様や春の話などを書くように注意を払わなければなりませんでした。節分や五月人形が出てこなくても、その月々に合う季節感はとても大切でした。別に担当者から指導されたわけではありませんでしたが、読者はそれを求めていました。
私は常に1編分の余裕を持ってコラムを書いていました。すぐにでも送付可能なコラムが1編ある状態で、新しいものを書いていたのです。ですから私はいつも2カ月先のコラムを書いていました。
そのストック分のコラムを、提出の2、3日前に再度読み直して推敲してから新聞社へ送付していました。この1編分のストックというのは非常に大切でした。この1編のお陰で私は何度も救われました。
月に1編といってもそううまい具合にすらすらと書ける訳ではなく、ストックがなくなることが頻繁にありました。焦れば焦るほど何も思いつかなくなってきて、無理矢理書き始めても支離滅裂なコラムしか出来上がらないということがありました。
そしてとうとう締め切りぎりぎりになってしまい、私はただ文字を書き連ねただけのコラムを送付してしまったのです。そのコラムが新聞に掲載されたとき、私は恥ずかしさのあまり読むことが出来ませんでした。
そんな1年目の失敗を二度と繰り返さないために、2年目の初めに私は年間スケジュールを立てました。毎月何について書くのか、1年分の概要を考えて紙に書き出したのです。
そうすることによって、全く書けないということは無くなりました。スケジュールを立てる段階で、ある程度書けると思う事柄ばかりを取り上げたのが功を奏したのでした。
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キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。