- フィリピンでモンキービジネス
- 資金ゼロから数万円で開業できるスモールビジネス、投資ビジネス、リゾートビジネス、などフィリピンのビジネスについて紹介します。
フィリピンで予算ゼロ円ビジネス
2012/11/30
フィリピンでは、豊かな自然の恩恵を受けて自給自足する事ができます。私の集落には、1人の日本人が資金ゼロのビジネスで生計を立てています。フィリピン女性と結婚して2人の女の子を授かり、フィリピンに移住しましたが全財産を使い果たした無年金の日本人です。
私は毎朝コーヒーをボトルに詰めて海辺に行き、夜明けをボンヤリと眺めるのが習慣になっています。顔見知りの漁師が、「あの人日本人だよ」と指をさしました。ボロボロのTシャツに短パン、そして擦り切れたビーチサンダルを履いています。顔は日焼けし、無精ヒゲを蓄えているので、日本人にはまったく見えません。
近寄ってきたので「マガンダン・ウマガ おはよう」と挨拶したらびっくりしたような目で私を見つめます。「貴方は日本人ですか?」なんと、相手も私を日本人と見ていなかったのです。彼は、日本のフィリピンパブで知り合ったフィリピーナと恋に落ちて結婚したそうです。会社のIT化に就いていけず、早期退職し全財産を持ってフィリピンに移住したのです。
生活費が安いといっても、豪華な1軒家を借りてメイドを雇い毎日のように家族や親戚と外食していれば月に30万円以上掛かります。1000万円持ってきた貯金も少なくなり、安いアパートに移り住み、自炊に切り替えた時は既に20万円ほどしか残っていなかったそうです。まったく所持金が無くなった今は、嫁さんのネイティブハウスに居候しています。
彼は日本に帰る事もできず、資金ゼロのビジネスで生計を立てているのです。朝一番に家族総出で海ブドウと貝を採ります。日の出と共にバイヤーが買い付けにやってきます。1キロ5ペソ(10円)大きなゴミ袋一杯詰め込んで50ペソくらいだそうです。昼は道路沿いや浜辺に有る椰子の木に登り、ココナッツを採ります。ジュースは缶に保存して1杯5ペソで売る事ができます。白い果肉は栄養分が高く、家族の朝食になるそうです。
適当に穴を掘って椰子の殻を放り込み、火をつけた後に土を被せて蒸し焼きにします。2時間もすると椰子殻の炭が完成します。これも袋に詰めてバイヤーに売ります。バイヤーは1キロ5ペソで仕入れて市場に10ペソで卸し、市場は20ペソで売ります。
はじめから市場に持っていった方が良いと考えるのが普通ですけどその日に家族が食べていける分の収入があれば、多くは要らないと言います。一般から見れば困窮日本人ですが、全財産を使い果たして困窮したからこそ、ささやかな幸せを感じる事ができたと思っています。
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Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。