旦那様はアメリカ人
食生活の大ギャップ、価値観の違い、言葉の壁など、アメリカ人の旦那様との面白い話を紹介します。

アメリカでも日本のアレにこだわる旦那様

2015/07/02

日本で生活していた時には、毎日私は主人のお弁当作りを努めました。『アメリカ人のお弁当ってどんななの?』という質問をよく受けますが、私の場合、卵やチキン、サンドイッチや焼きそばなどを持たせていました。冬場の主人のお気に入りは、何と言っても"カップラーメン"でした。日本のカップラーメンは本当に美味しいそうです。私は外国のものと比べた事がないので良く分からないのですが、アメリカのスーパーにも時々日本のカップラーメンや、焼きそばが売られています。主人によると、日本のカップラーメンの美味しさは、アメリカのものとは比べ物にならないそうです。

そんな主人ですが、ある日カップラーメンを職場に持って行くと、「おっ、今日は奥さん手抜きだな!」と同僚に言われたらしく、"手抜き"という言葉を覚えて帰って来たのです。その日から、朝食にパン一枚だったりすると「ベイビーはTENUKI」と言うようになりました。そして職場にお弁当を持っていく度に「今日は奥さんのTENUKIです。」と何故か自慢げに会社で説明していたそうなのです。やってくれますね。

ところで、アメリカに引っ越して来てから一つ変わった事があります。それは、アメリカにはお弁当を持って行く習慣が無いという事です。大抵ファストフードや、職場近くのデリで済ませるか、家から持って来たとしてもサンドイッチくらいでしょうか。日本の様におかずと、ご飯のバランスがとれたお弁当のようなものはありません。ですが、お弁当が大好きな主人は、どうしてもお弁当箱を使いたいらしく、ある日サンドイッチと卵焼きを作って、保存用のタッパに入れて持たせると、「CHIGAUYO! OBRNTOUBAKO GA HOSHIIYO!」と本気モードで怒っているのです。お弁当箱に対する熱意は半端ないです。そこで、車で2時間もかけてダイソーまでお弁当箱を買いに行くはめに。これには参りましたが、主人のお弁当箱のためです。ですが、ダイソーですので子供用の小さくて可愛らしいお弁当箱しか置いてありません。それでも主人はお弁当箱を欲しがりましたので、そちらを購入。大きな主人の身体には小さすぎるお弁当箱なのですが、主人は何故か大満足です。

ですが、結局サンドイッチを2つ入れれば満杯状態に。それを見た主人はようやく諦めがついたようでしたが、何だか可哀想な気持ちになりました。

そんな主人のお弁当箱の熱意に押されて、日本に帰った時のお土産は必ずお弁当箱にしようと決めたのでした。

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ライタープロフィール

シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。