旦那様はアメリカ人
食生活の大ギャップ、価値観の違い、言葉の壁など、アメリカ人の旦那様との面白い話を紹介します。

最大難関、アメリカ移民ビザ

2015/06/24

よく皆さんが勘違いされているのが、"国際結婚をすれば誰でも外国に住める"と言う事。近頃外国に憧れて、外国人と結婚したがる女性の話を良く耳にしますが、結婚したからと言って"外国に簡単に住める"、決してそんな事はないのです。正直言ってそんなに甘いものではありません。

近年アメリカのビザ配給も大変厳しくなってきました。ビザの審査に1年はかかってしまうのが現状です。これは、偽造結婚なども増え、アメリカに違法に侵入しようとする悪い人達が増加していることが一つの原因として挙げられています。自由の国アメリカを夢見て、様々な方法でグリーンカードと言われる"アメリカ永住権"を狙う人々が多くいるのです。その中で政府を悩まさせているのが、結婚詐欺や偽造結婚です。そんな背景もあり、私のアメリカ永住権取得は、とても困難なものでした。私の友人では、二人の子供もいて結婚して3年も経つのに、未だにビザが降りないのです。彼女は、ご主人と離ればなれの生活を送っていますし、子供達もとても寂しいことでしょう。とても可哀想に思います。

グリーンカードは、いわゆる移民ビザというカテゴリーになるのですが、大量の書類を必要とする上に審査がとても難しいのです。まずは偽造結婚で無い事を証明するために、結婚歴を証明する写真や、結婚式の明細、共同銀行口座の明細や、生命保険の受取人が配偶者の名前になっているかなど、本当に細かい証明が必要になってきます。私は実際に数十名の友人から、私たちの結婚を裏付けるメッセージを書いてもらい、それを翻訳して提出したりしました。念には念を入れて、証拠となるものは全て提出したのです。

偽造結婚では無い事が証明出来ても、次に問題になるのがスポンサーです。日本から外国に移民するわけですから、パートナーに経済的能力が求められます。主人の場合のガイドラインは年間で330万円以上の収入があることでした。そのガイドラインも世帯数によって異なりますが、条件に合わない場合は、サブスポンサーで他の人をスポンサーとして立てるなどしなくてはいけません。全ての条件が整っても、最後には健康診断というものがあり、身体に問題がないかチェックされます。すごく厳重ですよね?それを終えて、最後にもう一息!ようやくアメリカ大使館での面接があります。これで全て通過し、ビザが降りるまでに大凡1年くらいかかることになります。大変だと思いませんか?

私にとってもビザ取得までは、本当に忍耐勝負でした。決して簡単ではありませんが、最後に取得できた際には、お祝いに素敵なレストランを主人が予約してくれました。「これで、やっと君にアメリカに来てもらえる。一緒にいられるんだね。」という主人の言葉は、今でも忘れません。

そこから、私のアメリカ大冒険は幕を開けたのでした。

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ライタープロフィール

シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。