旦那様はアメリカ人
食生活の大ギャップ、価値観の違い、言葉の壁など、アメリカ人の旦那様との面白い話を紹介します。

旦那のお気に入り!日本のアレ

2015/06/16

国際結婚をして3年間は日本に住んでいた私たちですが、主人が大好きだった日本ならではのアレがあるのです。何だと思いますか?

ある日、近所のドラックストアに行った時のことでした。店に入るとすぐに沢山の店員さんが、声を揃えて「いらっしゃいませ〜こんにちは〜。」これには主人も、笑顔で「こんにちは!」。ですが店員さんは、目をまん丸ににして主人の方を見て笑ったのです。不思議に思った主人は私に聞きました。

「ハニー、どうして店員さんは僕の事をみて笑うんだい?」

『だって、日本ではお店に入る時に"こんにちは"って言われてもそれに対して返事はしないのよ。』

「それってすごく失礼じゃないか!」

と、主人にはとっても納得の行かないご様子。確かに、スーパーに行っても、洋服店に行っても、「いらっしゃいませ〜」と言う呼びかけに対して、基本的に返事はしませんよね。あれは、掛け声のようなもので、言ってみれば私たち日本人は無視しています。

ですが、日本の「いらっしゃいませ〜こんにちは〜。」は、主人のお気に入りなのです。この"いらっしゃいませ"も、場所によってはイントネーションがかなり違う事に気がついた主人は、益々"いらっしゃいませ"のファンになりました。お寿司やさんでは、"らっしゃい"、ガソリンスタンドでは、"せ〜い"、そして渋谷の109では、宇宙人のように甲高い声が飛び交うことに驚いていました。

アメリカでは、"いらっしゃいませ"の代わりに"Hi" "How are you doing today?" を使うことが多いので、必ずそれに対して"Hello"とか、"I'm doing good."などと応答をします。ですので、店員さんの呼びかけを無視している日本の習慣が彼には納得できないのでした。

いつしか近所のドラッグストアでは、主人は名物のようになりました。店員さんの「いらっしゃいませ〜こんにちは〜」に対して、「元気ですか?」「お疲れさまです。」など、様々なバリエーションを増やしていったのです。

そんな主人は、何だか可愛いなと日頃の幸せを感じていたのでした。〜

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ライタープロフィール

シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。