- 旦那様はアメリカ人
- 食生活の大ギャップ、価値観の違い、言葉の壁など、アメリカ人の旦那様との面白い話を紹介します。
これが言葉の壁というものなのか。
2015/05/22
国際結婚をしているご夫婦であれば、またはパートナーに外国人を持つ人であれば誰でも経験するのが、この"言葉の壁"です。私も、コミュニケーションに関してはとても苦労してきましたし、結婚4年目の今になっても苦労は絶えません。
私の主人はアメリカ人ですので、母国語は英語です。私も幼い頃から、ホームステイや学習塾を通じて英語には親しんできましたし、成績も良く英語には自信がありました。ですが、日本人に多いと言われているのが"会話力のなさ"です。
義務教育で何年も英語を勉強しているのに関わらず、実際に話せる人はその中の僅かな人数です。テストや英検では高成績でも実際に英会話となると、言葉に詰まってしまう人を多く見てきました。その上、日本人は英語で映画を観る機会も多いですし、小学生の頃からネイティブの先生と一緒に勉強ができる機会もあります。ですが、話せない人が多いのが事実ですね。
私も実はそんな部類でした。文法などは理解できても、いざ英会話となると、もっとカジュアルな日常的な表現方法が必要なのにかかわらず、言葉が出てきませんでした。論文でも書くならともかく、日常生活で必要な英語は、難しい参考書からではなく、やっぱり日常会話から学ぶ事が大切だったのです。
そんな訳で、主人との付き合い当初は、とにかく沢山英語を話しました。色々な話を沢山しました。主人も日本語を学びたがっていましたので、主人が話す時は日本語、私が話す時は英語で話す事を徹底したり、お互いコミュニケーション力の向上に努めました。
主人に言わせると、日本語で一番難しいのは、尊敬語や謙譲語らしいのです。このカテゴリーは日本人の私たちにたっても混乱しがちな難しいパートですよね。
私にとって難しいのは、細かなニュアンスが英語では表現出来ないと言う事です。例えば「雨でビショビショ」とか、「雪がしんしんと降って綺麗だね。」「葉っぱがヒラヒラ」「勿体ないよ。」「しんみりする。」など、もちろん英語で訳せなくはないのですが、日本語だからこそ情緒があり深みのある表現、それが相手に伝わらないのが悲しいですね。私は舞踊家ですので、芸術的な作品を見る機会が多くありますが、そんな時にも日本語でしか表せない気持ちがあり、英語での表現に困ってしまいます。
ですが良い事も有ります。言葉が通じない分、普通よりも相手の心を理解する事に多くの時間を費やします。それって、とっても素敵なことだなと、今では言葉の違いにも感謝しているのでした。
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シャイロさん/女性/年齢:20代/カリフォルニア在住/日本・アメリカで舞踊家として活躍。伝統芸能伝承を目標に子供達のためのワークショップに努める傍ら、趣味でモデルやライター活動もしています。