小説の出版体験記
「どのようにして出版に至ったのか」「小説を書いていて大変だったこと」「小説の書き方」など小説の出版体験記を紹介します。

どのようにして出版に至ったのか

2011/12/19

ひと口に出版といっても様々な形があります。全てを自費でまかなう自費出版は、自分の書きたいことを自由に書くことが可能です。商業出版は掛かる費用を出版社が負担してくれます。しかし売れ行きが見込めないことには出版して貰えません。そしてその中間の共同出版は、費用の全てを著者と出版社が折半して出版します。

しかし書くことが好きな人が目指しているのは間違いなく商業出版で、それはかなりの難関です。文学賞や新人賞が毎月のように開催されていて、賞金と共に出版を約束されている賞もかなりあります。

しかしその競争率は気が遠くなるような数字で、出版への道のりは遠く険しいものです。私も書くことは誰にも負けないほど好きでした。休日は一日中書き続けていても疲れるどころか楽しくて仕方ありませんでした。

それでも投稿しては没、投稿しては没の日々が続きました。勿論、最初から簡単に入選するとは思っていませんでした。しかし少しづつ気力が薄れていくのを感じました。

権威ある賞に入選すればすぐにその作品は出版され話題性も充分です。そんなチャンスをものにして作家になろうなどと、あまりにも極端な夢を追い続けていました。それよりも今の自分の力に合った書き手として始動し、その実力を少しづつ磨いて行くほうが確実です。

小説を書き始めたころから私は、自分でも短編向きかもしれないと思っていました。時どき入選するのは全て短編ばかりで、一気に書き上げる作品に魅力を感じていました。これまで出版された作品はどれも共著ばかりですが、それでも私にも自負があって全て商業出版で原稿料を頂いてきました。

好きだから書き続けるだけでは、チャンスに巡り合うことはできないかもしれません。ただ1冊の本を出版したいのか、それともプロの書き手として出版し続けたいのか、あるいは出版が目的ではなく書くことで収入を得たいのか。一度立ち止まり自問自答して新たなスタートを切ってみてはいかがでしょう。

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ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。