ディナーショウの裏舞台
「ディナーショウの魅力と感動」「ディナーショウの企画&立案」「出演者の選定」「会場設定」「下準備」「進行構成」などディナーショウの裏舞台を紹介します。

ディナーショウの隠された仕組み

2014/02/20

ディナーショウには、主催者しか判らない隠された仕組みが存在します。興行の中でもディナーショウが一番美味しいといわれる、舞台裏を暴露しましょう。

1、ディナーショウは歌手のギャラが割高
ディナーショウは歌手のギャラが割高になります。一般ホールでのコンサートギャラが100万ならば、ディナーショウは200万以上になります。私が扱ったディナーショウで一番高かったのは「GOひろみ」500万でした。これは、コンサートの場合観客が多く3000円からチケットがあるのに対して、ディナーショウは観客が限られチケットが高額という要素があります。

昔ヒットを飛ばした歌手で、今はTVやマスコミに出ない歌手でも、ディナーショウの出演で隆盛時代と同じくらいの収入を得ているのです。また、規模が小さい為に地方でも集客できるメリットがあり、歌手はヒット曲を2〜3曲持っているだけで、一生ディナーショウができると云われています。

2、ディナーショウのチケットには仕組みがある
ディナーショウのチケットには料飲税(現特別地方税)の事前申告が必要です。私は当初知識が無く、チケット1枚2万円に対して2千円の料飲税を支払っていました。しかし、料飲税とは飲食に関わる税であり、ショウに関係ありません。つまり、ディナーには税金が掛かりますがショウに税金は掛からないのです。このことを知るまで、料飲税の担当者は教えてくれませんでした。

チケットの右端に切り込みを入れ、ディナーフルコース&ドリンク5000円と印刷しました。そうすると5000円の10%になり、料飲税は500円で済みます。何と!知らずに支払っていた時の四分の一になります。

更に、余った分のチケットを料飲税事務所に持ち込めば、前納した分が戻ってくるのです。この事も、料飲税に担当者は教えてくれませんでした。更に更に、チケットの裏側に「ご招待」のスタンプを押していれば、納税の対象外になります。これって悪用しようと思えば簡単にできちゃいますよねえ・・私はしませんが。

3、ディナーショウのパンフレットの仕組み
ディナーショウには、無料で配布されるパンフレットがあります。歌手のプロフィール紹介と挨拶文、そして主催者や後援者の挨拶文が記載され、進行スケジュールの後に地元の広告が沢山掲載されています。

B4サイズの小冊ですが、1ページだと10万円、半ページで5万円、四分割で2万円、一番小さいサイズで1万円の掲載費になっています。印刷するのは500部ですが、広告収入だけで歌手のギャラが出てしまう事もあります。ディナーショウはセレブな社交界で、リッチな顧客をダイレクトに宣伝できるメリットが有り、割高でも広告を希望する方が多いのです。

まあ 主催者としては、一番美味しいところでもあります。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。