ディナーショウの裏舞台
「ディナーショウの魅力と感動」「ディナーショウの企画&立案」「出演者の選定」「会場設定」「下準備」「進行構成」などディナーショウの裏舞台を紹介します。

ディナーショウの出演者選定

2014/01/30

ディナーショウの出演者は、歌手だけではありません。漫才・コメディアン・俳優・マジシャン・ダンサー・演奏家・バンドなど多岐にわたります。

漫才とコメディアンは吉本から呼びましたがギャラが高い、人気のある夫婦漫才師で1ステージ30分500万といわれ、思わず引いてしまいました。売り出し中の若手芸人を勧められましたが、中堅歌手の倍近いギャラで暗中模索してたら、スケジュールの空き日があり、夫婦漫才師と新人2組込みで半額になりました。

司会者が「前座の漫才1組目は、絶対に笑わないようにして楽しみましょう」と言います。漫才が始まっても誰も笑わず会場がしらけてきます。わざとブーイングをするお客さんもおり、漫才師の顔が青ざめてきたのです。そこに司会者が現れ大爆笑ですが、漫才師は緊張の糸が切れステージに倒れ込みました。

もう一組の場合は「今度は面白くなくても腹を抱えて笑いましょう」と言います。漫才師が登場するなり会場は大笑いです。チョッとした事でも大笑いし、テーブルを叩いて笑いだす人もいます。漫才師は有頂天のまま終了しますが、司会者がでてきて「面白かったですか?」と聞くと観客全員がブーイングし、漫才師はガックリと肩を落としてしまいます。まあ ちょっとしたドッキリですね。

マジシャンは子供連れに評判がよく、家族サービス向けの安価なディナーショウが好評です。客席からお客さんをステージに上げたギロチンショウは、子供が泣き出すほど興奮しています。ただし、トランプやコインを使ったマジックは後方の客席から見えにくく不評でした。

ダンサーは10人編成くらいのバラエティーで、次から次に繰り広げられるショウが人気です。豪華な衣装と洗練されたプロの舞踊は、ため息が出るほど美しく感動モノでした。新宿にあるオカマのショウダンサーを呼んだ時は、美しさとコミカルが混ざり合い、場内はため息がこぼれ、時に笑い声が響いて活況を浴びました。

ディナーショウ専門のオールインワン・パッケージもあります。中堅歌手を中心に、司会、前座歌手、ダンサー、マジックがセットになっており、中には音響や照明もセットになっているパッケージもあります。ギャラは100万前後ですが、段取りの必要もなく割安価格になっています。

ディナーショウはシーズンに合わせた出演者を呼ぶ事もあります。新春ディナーショウは華やかで目出度いステージを心掛け、歌手と一緒にゲームも楽しめます。毛筆が得意な歌手は、夢・希望・迎春などを色紙に書きプレゼントしてくれます。

バレンタインやクリスマスのシーズンは、恋人や夫婦を対象にしたショウが企画されます。歌手の選曲も、出会い・付き合い・喧嘩・別れ・再会・愛を確かめ合う等、構成を考えます。私のアイデアでカップルを募集し、公開プロポーズをショウに取り入れた事があります。歌手と観客の見守る中、指輪を探すハプニングもありましたが会場は大盛り上がりでした。

ディナーショウの出演者は、観客と一体になって楽しませてくれるタレント性が一番です。

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。