ディナーショウの裏舞台
「ディナーショウの魅力と感動」「ディナーショウの企画&立案」「出演者の選定」「会場設定」「下準備」「進行構成」などディナーショウの裏舞台を紹介します。

ディナーショウの魅力と感動

2014/01/26

私が興行を行なった中でも、ディナーショウには格別の思い入れがあり、プロダクションを創めた1982年から現在まで、脈々と手法が受け継がれています。歌手やタレントの息づかいや汗の煌き、そして心臓の鼓動が聞こえるような臨場感、限られた人だけに与えられたスペース、豪華な食事と優雅なひと時は至福の時間です。

ディナーショウは、開場前からリッチな社交場になっています。ホテルの入り口には高級車が横付けされ、ドレスアップした女性を男性がエスコートします。ロビーには豪華な生け花を飾り、琴の調べと茶立てがリッチな雰囲気を作り出しています。

ホテル支配人の先導でドアが開けられると、心地良い生ピアノの演奏が始まり、エスコートスタッフが指定席に案内してくれます。

テーブルでは先ず初めにシャンパンやワインが注がれ、前菜が運ばれてきます。そしてポタージュスープとパン、魚を使ったポワソンが出てくる頃にマジックが始まります。マジックと言っても本格的な物ではなく、コミック的で笑いが取れるショウです。ポワソンの口直しにシャーベットをいただき、メインディッシュの肉料理です。その後のデザートとケーキ、フルコースラストの紅茶とクッキーが出る頃には、シャンパン1杯とワイン3杯くらい飲み干してしまうでしょう。

場内が暗くなると司会者が現れ、絶妙なトークで開場を盛り上げていきます。スモークがたかれ前奏が始まり前座歌手が登場すると、会場は一気にボルテージアップします。前座歌手の殆どは地元で活躍する地方歌手であり、支援者も沢山来場しています。前座歌手にはチケット販売のノルマがあり、販売数の10%くらいを買い取ります。前座歌手が3人いれば30%を既に完売している事になります。

歌が終了すると主役の歌手が登場し前座歌手を呼び寄せ、親密な関係があるように話します。しかし、事前に楽屋で打ち合わせをしており、会場で初対面という場合が殆どです。これは一般の参加者が地元歌手とメイン歌手が知り合いだったと勘違いさせるテクニックです。

ここまでで約1時間10分か20分が過ぎ、残り40分はメインステージになります。メイン歌手の持ち時間は30分が基本であり、ディナーショウはトータル2時間がベストです。

私の場合は、メイン歌手の新曲を来場者分買い取りサイン色紙と共に出口で渡してもらいます。お客さんは一緒に写真を撮ったり、サービスでCDと色紙を貰えたと大喜びですが、CD代と色紙代も料金に含んだ演出になります。

知られざるディナーショウの舞台裏は、お客さんが来場し退場するまで心地良いことが基本です。

関連記事
ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。