中国で日本語教師体験記
「日本語教師になろうと思った理由」「日本語教師の現状」「日本語教師として大切なこと」「中国の学生について」「日本語教師をしてて困ったこと」など中国で日本語教師体験記を紹介します。

日本語教師の使命

2013/11/13

日本語教師という職業は、やりがいがとてもあって面白い職業です。でも、悲しいかな、中国での日本語教師の待遇はとても悪く、もし私が一家の家計を支えなければならない場合には絶対に選択することはないであろう職業であります。

ただ、日本語教師の存在はとても大切で、日本と他の国とを結ぶ架け橋であるということを私は強く信じています。

昨今の尖閣諸島問題で、中国で生活する日本人として、中国で生活することにこんなに不安を抱いたことはかつてありません。

しかも、草の根レベルでの問題ではなく、国の政治を担当するほんの一握りの人たちの言動や行動一つで、同じ人間同士なのに、個人対個人で何か恨みを持っているわけでもないのに非難を受けたり、ひどいときには暴力を受けたりしなければいけないことは本当に遺憾です。また、簡単に「戦争」ということばを使う人に対しても心から怒りが湧き起こります。

日本語教師という職業を通して、また、それ以外の生活の部分でも、私はこれまでいろいろな中国人と交流してきました。政治的に中国と日本との間に問題が起こって、そして中国人が日本人に対してどんなに暴言を吐こうとも、私が交流してきた人たちの顔を思い浮かべるとき、中国人に対して抱く嫌悪感は全く消えてしまいます。

私がそうであるように、一人でも多くの日本人が一人でもいいから中国人の友達ができ、そして少しでもお互いが理解を深めることができるなら、お互いの国の関係はよくなっていくと思います。国を動かす人たちも国を越えた友情を結んでいくべきです。私は、日本語教師はそういう人を増やしていく本当にすばらしい職業だと思います。

今、日本語教師を目指している方、日本語教師をされている方は大きい使命を持った方々です。本当に頑張っていただきたいです。

以前に比べると、中国では日本語を学ぶ人は多くありません。でも、私も子育てが一段落したら細くても長く日本語教師という仕事をしたいなと思っています。

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ライタープロフィール

はなオンマさん/女性/年齢:30代/中国北京在住/中国在住9年目、夫は韓国人で2人の子供の育児中。もはや自分が何人か分からなくなってきている今日この頃。楽しくなれる記事を書いていきたいです。