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こまった人の対応方法
2011/12/13
高齢者介護の現場では、こまった人はたくさんいます。食事をとらない人、薬を飲まない人、入浴しない人、トイレに行かない人など数え上げれば切りがありません。その対応方法はと問われても、分からない場合があります。しかしその対応の仕方によって、こまったことが解決する場合もまた多くあります。
グループホームの場合、対象は入居者9人です。そしてその入居者が入れ替わることはあまりありません。たとえば病気で入院をしたり、また他の理由で退所することもたまにありますが、大抵は何年間も長く入所しています。
その9人に対して、全職員が毎日対応するわけですから、日々の出来事を正確に申し送っていれば、こまったときの対応方法は自然と見つけることができます。
しかし職員Aはその方法で対応ができても、職員Bはできなかったという場合もあります。方法は全く同じでも、AさんとBさんの人間性(性格)の違いが影響するからです。
例えば食事時に食べなかった入居者に、1時間後、ご飯だけをおむすびにして勧めたとします。「美味しいですから、よかったら食べてください」と声をかけるのと、「さっき食べなかったんですから、これだけは食べてくださいね」というのでは、入居者の反応が違ってきます。
極端にいうと、「お世話させていただいている」という職員の気持ちと、「お世話している」の違いが、入居者の反応となって顕著に表れるのです。
認知症の場合、過去の記憶ははっきりと残っているのに、最近の記憶が無いということがよくあります。高齢になると、生まれた家に戻りたいとか、家族に会いたいという気持ちがとても強くなります。そんな入居者に、もう生家はないとか、家族はだれもいないといっても、なかなか信じてもらえません。
そんなときには、昔のことを調査して生家や家族の話をすることで、入居者は落ち着きを取り戻します。もしも生家の場所が近くだったら、その場所へ行ってみたり、また入居者の記憶にある人に会ったりすることで、不穏はかなり改善されます。入居者の立場になって、よく考えてみましょう。
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キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。