インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

インド・コルカタのサダル・ストリート

2015/06/05

「深夜特急」で主人公が泊まったホテルパラゴン

「深夜特急」で主人公が泊まったホテルパラゴン

インド・コルカタに着いた直後にひどい腹痛にみまわれ、トイレにこもっているかベッドで熱にうなさていれるか、というひどいクリスマスを過ごしました。前日に道ばたで買ったパパイヤを食べたので、そのせいだと思っています。(パパイヤは雑菌がつきやすいそう)

3日ほど寝込んだあと、病み上がりなので特に何もできず、宿があるサダル・ストリート周辺をうろうろして過ごしていました。サダル・ストリートはタイのカオサン通りと並び、70年代以降バックパッカーの聖地でした。カオサン通りがすっかりきれいな観光地化されたのと比べ、サダル・ストリートは今も独特のいかがわしさと、安宿街ならではの気安さを残しています。

「深夜特急」で主人公が泊まったホテルパラゴンも健在。実はわたしも、そうとは知らずにこの宿に泊まりました。ものすごく老朽化していますが、部屋の前に広いテラスがあって、不思議と居心地は良かったです。

絶滅寸前の人力車がまだ見られるのもこのあたり。クラクション代わりのベルをチリチリン、と鳴らして走っています。

絶滅寸前の人力車

絶滅寸前の人力車

サダル・ストリートの入り口には、古本露店もあり、日本人旅行者が多い土地柄のせいか、日本語の本も何冊かありました。物々交換にも応じてくれます。また、なんちゃって感はありますが、韓国、日本、中華の各国領地料理が食べられる屋台が通りの真中にあります。いつもアジア人でにぎわっていました。

インドでバックパッカーが集まる通りというと、大抵しつこいもの売りや何かの勧誘のインド人がわらわらいるのですが、サダル・ストリートはハッスルフリーでした。紳士的と言われるベンガル人気質ゆえでしょうか。病み上がりで弱っていたので、この環境はありがたかったです。そのため初めてインドに行く人は、デリー着よりコルカタ着がいいかもしれません。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。