インドってどんな所?
インドに長期滞在したそまちひろさんが、現地の様子を紹介します。

誰もが1度は通る道、ニューデリーのメイン・バザール

2015/02/12

デリーのインディラ・ガンディー空港を利用する旅行者なら、避けては通れないのがこのメイン・バザール。国鉄ニューデリー駅から、地下鉄チットラーグプト・ロードまでの1キロに渡るこの通りには、安宿、大小レストランやカフェ、お土産屋、旅行会社などが軒を連ね、インド旅行者の玄関口になっています。

そう聞くと、バンコクのカオサン通りを思い浮かべるかもしれませんが、開放的で安全な空気のあるカオサン通りと違い、メイン・バザールはかなり怪しげな雰囲気が漂います。次々と声をかけてくる宿や旅行会社の客引き、物乞いをする人。路地に入れば迷路のようで、すれ違うのもやっとの狭さ。

それでも2010年のコモンゲーム(英連邦メンバー71カ国だけのオリンピック)をきっかけに、インド政府がやっきになって整備した甲斐があり、以前よりはかなりマシになりました。コモンゲーム以前は舗装もされていない道を牛が歩き放題、寝そべり放題、道幅も現在の3分の2ほどで、たまに大穴が開いていたりして、カオス感がすごかったです。きれいになってみると整備前のカオス感が懐かしくなったりもするのですが……。まあインドのことなので、すぐカオスに戻る気もします。

ではなぜそんな怪しげな場所に来なければいけないのか、一言で言うと便利だから。国鉄ニューデリー駅のまん前なので、深夜に列車で到着しても歩いて宿が探せます。安宿がたくさんあるのでどこかしらに泊まれることは間違いなし。また大型で値段固定制のお土産屋さんが多いので、帰国直前に立ち寄って、バラマキ用のお土産を買うのにも便利。交渉制のお店で買い物するのが苦手な人にオススメです。

ちなみにメイン・バザールは1本の通りの名前なのですが、メイン・バザールを含む地域一帯をパハール・ガンジと呼びます。たまにパハール・ガンジがメイン・バザールのヒンドゥー語訳だと思っている人がいますが違います。これを混同していると、タクシーに乗るときややこしいことになったりしますので注意。実は身をもって体験済みです。

できれば避けて通りたい(本音)けど、インドに行くと必ず立ち寄ることになるメイン・バザール。上手に利用して快適な旅行に役立てたいものです。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。