英語教材体験記
英語教材を使用してみてよかった所、イマイチな所、使用して思うことを紹介します。

高校英単語、何を選ぶ?:システム英単語

2013/07/18

どのような教材か
受験英語では、単語力は基本であり必須。高校受験レベルであれば、特別に単語を勉強しなくても、学校や塾の授業を普通に受けていれば自然と身につく。しかし、大学受験となるとそうも言ってられないのが現状だと思います。自分が受験生だった頃を思い起こすと、たしか三冊ほどの英単語帳を必死で覚えていたように思います。今でも進学校では学校で単語帳を複数冊買わせているみたいです。当然といえば当然。

ただ、実際に何冊も単語帳をこなすというのは非常に効率が悪い。難関大学を受けるためには5,000語だかそれ以上だか、とにかくたくさんの英単語を覚えないといけないのだけど、それを単語帳の冊数の多さでカバーするというのは考えのない人間のすることでしょう。その点、system英単語は使い勝手がいいように思います。最大のメリットは、「多義語」を豊富に紹介しているところ。別物として覚えるから手間がかかるわけで、ちゃんと系統立てて多義語を覚えていけば、実はずいぶんと覚える労力が減るんです。もちろん、覚える作業自体は他の英単語帳と変わらず、空いた時間を利用して地道に暗記。基本的には、それが一番の近道。

良かった所
慣れないうちは、多義語を覚えることも大変だとは思います。しかし、多義語のパターンが馴染んでくると、ずいぶんと覚える作業が速くなるはずです。一つの単語からどんどんと派生させることができますので、暗記効率はばつぐんによくなると思います。よく「この一冊で」みたいな謳い文句を見ますが、さすがにこの一冊でよいとは思いません。できるだけスリム化して最大の効果を出すというのことが英単語を出版する側の腕のみせどころでしょう。労力なく試験に受かるほど受験生にとっていいことはないわけですから。そうった意味で、この単語帳は優れているのでしょう。ただ、スリム化すれば当然のように抜けおちてくる単語は出てきます。なので、system英単語をメインで使いつつ、もう一冊、別のものを用意するのがいいと思います。内容はかぶることがありますので、かぶったやつは無視しちゃえばいいのです。そうやって勉強していけば、きっと英単語で悩むこともなくなると思います。

使用してみて思うこと
教育業界に携わるようになってから見つけたsystem英単語。なんでもっと早く作ってくれなかったのかな、というのが正直なところです。わたしが受験生の頃にはたぶんありませんでしたので。当時から多義語や派生語など、効率よく覚えるための方法論はあるにはあったのですが、残念なことにそのための教材がありませんでした。ですので、単語は基本的に力技の暗記に落ち着くのがパターン。高校で、3年間かけて実にたくさんの単語帳を使わせられた記憶がありますが、数をこなした割にはいっこうに英語が得意にならなかったものです。何事にもなかなか必殺技というものは見つけにくいものですが、少なくともこの単語帳はある程度の必殺技を提示してくれているのではないかと思います。そういったわけで、今では自分の教え子にも、この単語帳を使わせています。

システム英単語 (駿台受験シリーズ)

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ライタープロフィール

横浜ホームズさん/男性/年齢:30代/横浜在住、福岡から横浜に来てはや10数年。もはや博多っ子と浜っ子の境を見失う30男。美しいものが好き。だけど醜いものはもっと好き。人生、味がある方がいいよね。