上下水道課の仕事体験記
キイチロウさんの上下水道課仕事体験記を紹介します。

これから仕事をする人へのアドバイス

2011/09/27

行政の仕事というのは、どちらかというと住民から批判されることが多いものです。その理由はたった一つ、商業的物品売買がないのに、税金のようにお金を徴収したりするからです。

上水道課と下水道課の仕事内容を比べてみると、上水道課は綺麗な飲み水を各家庭に供給して、その対価として料金を徴収します。そして下水道課は、各家庭から流れ出る汚水や雨水の処理をして、その対価として上水道と同じように料金を徴収します。

家庭にいると、蛇口からふんだんに出る水のありがたさには、いつも感謝しています。アフリカや東南アジアの国々に比べて、日本はありがたいと誰もが心底思っています。

ですから上水道料金は、ほとんどの人が納得して支払っています。ペットボトルで水が販売されている時代ですから、それに比べれば上水道水はとても安価です。

しかし下水道のほうには、今ひとつ納得がいかないという住民がいるのも事実です。例えば道路に布設する上水道配管に必要な費用は、全て行政である上水道課が負担しています。各家庭が負担するのは、その配管から各家庭の敷地内まで取り出す、給水管といわれる配管分の費用だけです。

しかし下水道は違います。道路敷きに布設する配管分の費用は、受益者負担金という名目で、各家庭が負担しなければなりません。そして勿論、そこから取り出す配管の費用も個人負担しなければならないのです。

上水道料金、下水道料金、とだけいうと、どちらも同じような料金だと考えてしまいがちです。しかし住民側にしてみると、上水道料金と下水道料金では大きな違いがあるのです。

料金を徴収するからには、その料金の徴収理由を詳しく説明できなければなりません。上水道や下水道の計画から現在にいたるまでの経緯を説明して、納得の上料金を納入して貰う必要があります。

上水道や下水道がなぜその地域に必要なのか、まずその理由を理解しておかなければなりません。上水道や下水道にはどんなメリットがあり、料金設定はどうなっているのか、その詳細までを説明できることが重要です。

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ライタープロフィール

キイチロウ/男性/50代/福井県在住/ごく普通の仕事をしていて、ごく普通の考え方をする、ごく普通の趣味を持った、ごく普通の外見の人間です。ただ他の人よりも少しだけ、人間ウォッチングに優れていると自分では思っています。