ロングステイ
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離れ小島の不思議な話〜スチュワートアイランド

2010/08/27

スチュワートアイランドはニュージーランドで唯一野生のキウイが観察できる場所です。夜になるとキウイウォッチングのツアーが出ます。ただ、キウイも気まぐれなので、必ず登場してくれるとは限りません。けれど、鳥天国のニュージーランドの中でも極めて原生林が多く残るスチュワートアイランドには、キウイ以外のすばらしい野生の鳥も多いので、楽しめることにはなるでしょう。

そんな原始のままの姿を多く残しているスチュワートアイランドですが、数10年前に驚くべきニュースが流れました。

スチュワートアイランドにある洞窟の中で白骨化した死体が発見されたのです。しかし、それはどこかから流れ着いた死体ではなく、また殺害されて隠されたものでもなく、生活していた後があったというのです。調理器具や食べた後の貝殻や魚など、きれいに整頓され、明らかにしばらく暮らしていたという痕跡があったらしいのです。

この発見から多くの憶測が飛び交いました。トランピング中に遭難して救助を待っていたという説。けれど、この説はあまり信憑性がないと思われました。というのは、スチュワートアイランドは大きさにして沖縄本土より少し大きい程度、本気で助かりたいならば、必死で歩けば集落にたどりつけたはずだというのです。

そのため、逃亡者説、病気・けが説などが出ました。そして、人々の心をもっとも引いたのが「人生に疲れた説」でした。人生に疲れ、人里離れた洞窟の中でひっそり暮らそうと決めたのではないか?という説です。そして、自分で生命を絶ったか、病気で亡くなったのではという想像をしたのです。

この説は人気を呼び、後に小さく映画化されたそうです。映画の中では、新婚旅行中のカップルの飛行機が墜落し花婿が死に、悲観した花嫁が洞窟でひっそりと彼がなくなった海を眺めながら暮らすことにしたというような内容だそうです。

さて、そんなスチュワートアイランドからの帰りはフェリーに乗りました。わたしは船には強いほうです。しかし、このフェリーで史上最悪の船酔いをしました。多少お金は高くても(あるいは待ち時間がかかっても)、セスナを利用することをお勧めします!

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。