トロピカル・タイム～南太平洋航海記～: ニュージーランドからヨットで南太平洋をクルージング。4年間の南太平洋航海記

赤ちゃんは特に何もいらないみたい

2010/10/01

2002年 12月
出産に際して、わたしは何も用意をしていませんでした。赤ちゃんの前に、手のかかるヨットを手に入れてしまったために、そちらばっかりにかかりっきりだったからです。

出産直前に、「ところで生まれた後、何を着せて帰ってくるの？」と質問されて、ハッと気づいたような次第でした。けれど、前述の助産婦さんがあちこちから古着をかき集めてくれ、結局衣服は何もしないうちに揃ってしまいました。

完全母乳で育てたためにボトルもなく、おく場所もなければ、揺れる船内では危険でもあるのでベビーベッドも買うことなく、いわゆる赤ちゃんグッズはゼロでした。また、「母親が抱っこするのが重くなったら、それは歩く時期が来ているということでしょう」というゴリラの親子の話から、ベビーカーを購入することもありませんでした。

そんなこんなで、すんなりと赤ちゃんはわたしたちのヨットの一員になりました。もう、いつ生まれるかという制限がなくなったので、いろんなところを転々とする生活がはじまりました。

ライタープロフィール

山下なおこさん／女性／年齢：30代／ニュージーランド滞在（16年以上）、自然と素朴な料理が好きな女性です。