みんなの五つ星旅行記
なんて旅は良いんだろう。思い出に残ったとっておきの旅行記を紹介します。

イタリア・フランス国境駅 「電車」が消えた

2011/12/13

イタリア・ヴェンンティミッリア駅

イタリア・ヴェンンティミッリア駅

ヨーロッパのさまざまな国を旅するとわかってくることがいくつあります。たとえば「グルメ」。南ヨーロッパに行くほど美味しくなり、北ヨーロッパに行くほどだんだん不味くなる。また「物価」は、南ほど安く、北ほど高い。どちらがいいかといえば、食べ物は美味しいほうがいいけれど、物価は安いほうがいいわけで。

では、鉄道はどうかというと、イタリアの場合、本当によく遅れます。というより、きっちり定刻通りに来る方が不思議、と思えるほど。10分程度の遅れならば遅れのうちに入らず、30分を越えるとさすがに「列車が遅れてるな」と気づくレベル。現地のイタリア人曰く「ま、これがイタリアだから」と皆、慣れています。

さて今回、イタリアからフランスへ"陸路"で越えようと、イタリアの北西部にあるジェノバから国境の町・ヴェンティミッリアに向かいました。IC(特急)で2時間ほどかかって到着。「珍しく定刻通りだな」と思い、乗り継ぎのチケットを買いに駅構内に向かうと、窓口は1ヶ所しか空いておらず、長蛇の列に。

その間、フランス行きの列車は行ってしまったものの「次の列車も30分ごとにあるし」とのんびり構えていたら、突然、駅構内の電光掲示板がパッと消えたのです。

「機械の故障かな・・・」と思いながら、やっと窓口で切符を買おうとしたら、駅係員が「電車しばらく来ないよ」と。「えっ?なんで?」と聞くと「なんか線路のトラブルらしい、2時間くらいかかるかも」と言われ、目の前真っ白に。

とりあえず、夜にニースからパリ行きの夜行列車に乗る切符は持っていたので、ニースまでの切符を購入して駅で待つハメに・・・ICで知り合ったニースに向かうオーストラリア人、そして近くにいたカナダ人夫婦と情報を英語で共有しあい、ようやく約2時間後、フランス行きの電車が出そうだ、という情報を聞きつけ、4人で飛び乗って事無きを得たわけでした。

日本だと「列車が消える」などほぼあり得ない話。しかし、誰も現地で慌てる様子がなかったのを見るとおそらく"日常茶飯事"なのだろうとつくづく思った次第です。

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ライタープロフィール

AKIさん/女性/年齢:30代/大阪府在住、自己紹介:日本と世界を旅しています。好きなモノは、ご当地グルメ・スポーツ観戦・空港・鉄道・歴史・温泉など。大きめのバイクにも乗ります。海外のサーキット行脚もライフワーク。