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北海道上士幌町/消え行く前に訪れたい「タウシュベツ川橋梁」

2019/12/03

地形や気候の変化、さらに時間の経過とともに消え行く未来が予想されている場所は世界にたくさんありますが、北海道にも存在しています。それが上士幌町(かみしほろちょう)にある「タウシュベツ川橋梁」です。

私は仕事の関係で上士幌町周辺を通過することがあり、地元の人にせっかくだから寄っていかないか?と誘われ、急遽訪問することになりました。

タウシュベツ川橋梁は「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」と呼ばれる橋の中の一つで、士幌線で使用していた名残のアーチ橋です。アーチの下の部分が丸くなっているので、通称「めがね橋」とも呼ばれていると聞きました。

タウシュベツ川橋梁は1937年に作られ、1955年に発電に利用するダム工事のために使用されなくなりました。取り壊されることもなく、そのままの姿を保っている橋で、近代ローマ帝国の遺跡を思わせるシンプルで流線的なデザインをしています。近年は老朽化によっていつ崩壊してもおかしくないといわれているそうで、最後にその姿を拝んでおきたいと電車ファンを中心に隠れた人気スポットになっているのだとか。

私が訪問ときも確かに老朽化が進んでいたのですが、レトロで味わい深いものでした。ダムの中にたたずむ姿が哀愁を感じます。なお、タウシュベツ川橋梁は崩壊の危険が伴うため、近隣の展望台から見学することになります。少し前までは側まで行き、橋をタッチできたと聞きました。それほど老朽化が進んでいるということですね。

その後、自宅へと戻ってから知ったのですが、水位の関係もあり、タウシュベツ川橋梁が観られる時期は年間を通してそう多くはないのだとか。5月からなんとか姿が見られるのが10月までで、1月など冬の時期も見られることがある様子。絶対に観られるというものではないので、事前にチェックしてから訪問した方がよさそうです。

地元の方に何となく連れて行ってもらったスポットですが、老朽化と時期により、「今しか見られない」が詰まった素敵な場所でした。訪問できてよかったです。

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ライタープロフィール

えのきさん/女性/年齢:30代/東京都在住/限りなくブラックに近いグレーな会社で激務を5年間経験。その後、自由を求めてフリーランスとして独立。現在は元気すぎる娘に手を焼く日々。趣味は一人旅と野球観戦とアニメと漫画。