フィリピンってどんな所?
フィリピン、セブ島在住のJack天野さんがフィリピンの魅力を紹介します。

フィリピンは有難うと御免なさいを言わない?

2012/06/21

フィリピンは国民の90パーセント以上がキリスト教徒です。街のいたる所に教会が立ち並び、信頼の強さと権力の象徴を現しています。学校も小学校から大学まで、私立の殆どがカトリックとプロテスタントです。

ラテン的な性格で知らない人でも挨拶をしますが、知り合いには微笑みと目線、そしてアゴを突き上げた挨拶をします。

私がセブ島のあるビサヤ地方に移住してから、暫くの間「ありがとう」と言う言葉を聴きませんでした。商店や大きなショッピングモールでも、お客さんより従業員の方が偉そうにしているのです。買って頂いているではなく、売ってあげている、という感覚なのです。

小さなサリサリという雑貨屋でも、お金を受け取るとつり銭をだし、何も言わずに戸を閉めてしまいます。外国人が経営しているショップやレストランは、マニュアルがあり接客態度が悪いとクビになります。日本人が経営している場合は、さすが日本人は違うなあ・・と最高の接客をします。

ある日、近所の知り合いが自宅を訪れて「子供が病気で入院させないと死んじゃうかもしれない、お金を3000ペソ貸してくれ」と言ってきました。お金が戻ってこないのは想像できますが、子供は娘の遊び相手で死んじゃうかもと言われたら断れませんでした。

一応借用書と領収書、そして毎週100ペソずつの30回払いで返済する事に決めました。しかし、お金を渡しても「ありがとう」がないのです。お金を貸して当たり前だと言う顔をしていたので「ありがとう」は?と言ったら「お金を借りただけだ」といって出て行きました。

ところが1週間たっても2週間たっても、1ヶ月がたっても返済しません。お金がない、明日払う、最後は顔を見たとたんに逃げ出します。

あったまに来たので「きちんと約束通り返済しないのならば、バランガイに訴えるぞ」と言いました。それでも、知らん振りで「ごめんなさい」の一言もありません。お金の額ではなく、「ありがとう、ごめんなさい」という気持ちの問題なんだけどなあ・・

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ライタープロフィール

Jack天野/男性/年齢:50代/セブ島在住/13歳より横須賀の将校クラブでドラマーデビュー、20歳でハモンドオルガン奏者、その後ピアノの弾き語りとしてファイアットリージェンシーと契約し東南アジア各国のホテルロービーピアニストを務めました。ちょっとマイナーな部分も含めて、楽しい記事を書きたいと思います。宜しくお願いします。