中国ってどんな所?
中国在住7年以上のヤンヤンさんが中国について紹介します。

中国人は西洋医学と東洋医学をどう見ているか?

2014/10/24

中国に来て一番驚いたのが、風邪をひくとすぐに病院で点滴をするのです。日本語学校の生徒が「風邪を引いたので病院で点滴をしに行きます」と言われて、そんなにひどい風邪なのかと思ったものです。

ところが、中国では少し熱があるとすぐ病院で点滴をする人が多いようです。その点滴の中にはもちろん解熱剤も入っているので、みんなすぐ風邪が治ったと勘違いしています。

また、風邪薬を飲んだから大丈夫、今はどうもないと言って遊びに出てくる人がいます。風邪薬に解熱剤も入っていることを知りません。薬で熱が下がっているだけだから、家で寝てないといけないよと言ってもよくわかっていません。そして、夕方になるころ、なんか熱がまた出てきた〜と言い出すのです。

小さいころから点滴ですぐ熱を下げる習慣があるためか、免疫力も低く、成長してもすぐ風邪をひく人も多いのです。

その一方、中国はやはり漢方など東洋医学の発症地だけあって、漢方を飲んでいる人も日本より多くいます。漢方専門のお店もたくさんあります。でも、もし旅行などで漢方を買いたいときにはお店を選ばなければなりません。偽物も多いそうですから。

そして、若い人で胃や腸が弱い人も多く、私の友達の幾人かはそのために漢方を飲んでいます。

でも、ここでの漢方というのは日本のように粉末で飲みやすいものではありません。お店や病院で個人にあった漢方を煎じてもらい、一回コップ1杯を飲まないといけないようです。かなり臭いし、苦いしつらいといいます。

また、普段の会話のなかでも、東洋医学的な話題が多くでてきます。

例えば梨は喉の腫れにいい、とか、なつめは女性にとてもいいからたくさん食べなさいとか。また、私が「足や手が冷たくなる、冷え症なんだ」と言うと、「腎が弱い。○○の漢方を飲んだらいい」などとみなさんとても詳しいんです。

そして、日本では冬に温かい緑茶って当たり前のものですね。こたつに入って、温かい緑茶を飲みながらみかんを食べる、日本の代表的な光景のようなイメージがあります。ところが、中国では緑茶は体を冷やすものなので冬に飲んではいけないというのです。また、カフェインも強く、夜寝れなくなるので飲まない人がとても多いです。

そして、こちらでは特に夏にみんな水筒のようなものを持ち歩いているのですが、そのお湯の中には菊の花などいろいろな漢方が入っています。

やはり、日常生活のなかに東洋医学が根付いているように感じます。

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ライタープロフィール

ヤンヤンさん/女性/年齢:40代/中国在住/5歳からピアノを習いはじめ、9歳でエレクトーンに変更。学生時代はバレーボール、テニス、バドミントンを経験。卒業後は、塾講師を経て、2006年末から中国で生活。一時期、日本語教師をしていました。現在は、中国語を勉強しています。