中国ってどんな所?
中国在住7年以上のヤンヤンさんが中国について紹介します。

日本企業を困らせる中国人の仕事に対する考え方

2014/08/22

中国に来てすぐのころ、友達が「昨日仕事やめた」と急に言い出すのでびっくりしたものです。先週会った時にはそんなこと言ってなかったのに・・・もう少し慎重に考えるべきなのでは?と思ったものです。

日本では、一旦就職するとその会社で昇給するのを待ちます。もちろん、日本でも最近では転職する人が以前よりずっと多いようですが。ですから、会社も新卒をある一定枠で常に迎え入れ、会社で訓練していきます。

ところが、中国ではその制度が全く違います。中国では一つの会社で昇給を待つという考え方はないようです。また会社もよっぽどでない限り、給料を上げてくれません。ですから、今の会社で学ぶべきことはない、と思うと、より待遇のいい会社へと転職するのです。会社も訓練、教育して育てるという考え方がありません。採用するときには、すでに知識のある人、経験のある人をとるのです。

ということは、大学卒業したての人はどうなるのでしょうか?経験なんてあるわけがありません。それで、大学を卒業しても就職できない若者が今増えているのです。

こういった制度は、若者にとって不利なだけでなく、会社にとっても大きな問題です。せっかく育てても、使えるようになったらより待遇のいいところへいってしまうのですから。

多くの日本企業が中国へ進出してきて、多くの企業が撤退していきました。もちろん様々な問題がありますが、この従業員管理も、従業員の考え方は日本と大きく違っているので、管理者の頭を悩ませたと思います。

今では、友達に「仕事やめた!」と言われても、あまり驚かなくなりました。30代の人に「今の仕事って、いくつめの仕事?」と聞くと、少なくとも「3つ、4つ」と言う答えが返ってきます。もちろん、中にはまったく転職していない人もいます。でもかなり少数派です。

中国の制度は、新卒者にとっては就職をかなり厳しいものにしています。また、コネの世界ですから、コネのない地方から来た若者にとっても仕事を探すことは大変です。

仕事に対する考え方は、日本人と中国人との差がかなりのギャップを感じました。

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ライタープロフィール

ヤンヤンさん/女性/年齢:40代/中国在住/5歳からピアノを習いはじめ、9歳でエレクトーンに変更。学生時代はバレーボール、テニス、バドミントンを経験。卒業後は、塾講師を経て、2006年末から中国で生活。一時期、日本語教師をしていました。現在は、中国語を勉強しています。