中国ってどんな所?
中国在住7年以上のヤンヤンさんが中国について紹介します。

私たちも見倣いたい、席を譲る態度

2014/09/04

中国、ここ山東省では、バスでお年寄りが乗ってくると、必ず誰かが席を譲ります。(もちろん、他の都市でも席をゆずる習慣はあると思います。)若者であっても、おじ様であってもみんなお年寄りに席を譲ります。

驚いたのが、小学低学年の子供が乗ってきてもみんな席を譲るのです。もちろん、バスは揺れて危ないからでしょうが、体格もけっこういい小学生が、学校帰り、親に鞄をもってもらい、バスに乗ると席を譲られてしっかり座るのです。

妊婦さんや、体の不自由な人にもみんな席を進んで譲ります。

ある時、友達とバスに乗っていました。その友達は妊娠3か月だというのです。何気なく、「じゃあ、今はお腹の中のあかちゃんを大切にしてあげないとね〜」なんて会話していると、横に座って聞いていた男性が何も言わず席を立っていったのです。初め、私は友達に座るように勧めましたが、友達も私に座るように譲らず、中国人に口で勝てるはずもないと思い、座らせていただきました。でも、よく考えるとその男性は私たちの会話を聞いていて、私の友達にわざわざ席をゆずったのです。そこへ私が座ってしまって・・・その男性に申し訳なく、また恥ずかしかったです。

こうした態度は、孔子孟子の教えのおかげだという人もいます。

でも私は、生活習慣が関係していると思います。中国では共働きが当たり前なので、子供たちは親が帰ってくるまでおじいちゃん、おばあちゃんに預けられていることが多いのです。ですから、おじいちゃん、おばあちゃんっ子も多く、おじいちゃん、おばあちゃんが大好きです。そのこともあって、バスでは気楽にお年寄りにも声をかけ、席を譲るのではないかと思います。

日本で電車に乗ると、お年寄りや子供を抱えたお母さんたちが立っていて、その横でどうどうと若者が座っています。もちろん、バスほど揺れません。だから安全といえば安全です。また、日本では、譲ると逆に怒られてしまうこともあります。

私も日本で席を譲るのは苦手です。中国では、自然に席を譲れるのですが・・いつも中国でみんな席を譲る姿を見ていると、日本での光景は何か不思議な感じがします。

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ライタープロフィール

ヤンヤンさん/女性/年齢:40代/中国在住/5歳からピアノを習いはじめ、9歳でエレクトーンに変更。学生時代はバレーボール、テニス、バドミントンを経験。卒業後は、塾講師を経て、2006年末から中国で生活。一時期、日本語教師をしていました。現在は、中国語を勉強しています。