海外で生活すると、どのように英語を覚えていくの?
実際に海外で生活するとどのように英語を習得していくのか体験記を紹介します。

英会話の上達にはケンカ

2011/03/04

赤ちゃんが話し言葉を覚えるのは、自分の欲求を相手に伝えたいからだと思います。泣けば抱っこされたり、ミルクをもらえたり、おしめを替えてもらえたりします。それだけで満足なら特に言葉はいらないでしょう。だけど、「わたしは新宿のトイショップに売っている3番目の棚に置かれているおもちゃで遊びたいのよ!」とか、「ゴローちゃんがいつも砂場で遊んでいる公園まで散歩に連れてってよ!」なんてことがいいたいから、話し始めるのだと思います(たぶん)。

つまり、会話の上達には、自分のいいたいことを伝えたいという強い欲求が必要なのでしょう。いいたいことを伝えて快適な状況を手に入れるということですね。

わたしの場合は、現地で運よく雇ってもらえ、そこで必要にかられて英語を使わざるを得なくなりました。それまでは、人の話を聞いてるだけで何とかしのげていましたが、働くからには寡黙な人でいるわけにはいかなくなったのです。

最初は、現地人の同僚の女の子にはりついて(変な目で見られましたが)、その子の使う英語をひたすら真似し続けたものでした。ただ、似たようなセリフが多く、「もっとバラエティを増やしてよね!」なんて自分勝手な不満を抱いたり。けれど、一応そのお陰で、その子が話す英語はスラスラ口から出てくるようになりました。時には少しアレンジして「結構話せるじゃん」と有頂天になったり。けれど、そこから先が伸びませんでした。

働いて、毎日いろんな人に接することから、聞き取りはガンガン向上して会話はほとんど理解できるようになりました。集中の必要がなく、コソコソ話すらも耳に勝手に入ってくるようになったのです。ただ、言い返せない。でも、まあいいか、生活していけるしという感じだったのです。

そんなわたしに転機が訪れたのは、腹だたしいことが起きた時でした。黙っていられるか!その怒りが、わたしに言葉を発せさせる原動力となったのです。それまで散々英語は聞いていたので、きっと脳にはかなりの量がインプットされていたのでしょう。悔しい思いをすればするほど会話力向上、今ではケンカで相手をいいくるめてしまえるようになりました。

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ライタープロフィール

山下なおこさん/女性/年齢:30代/ニュージーランド滞在(16年以上)、自然と素朴な料理が好きな女性です。