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横浜の偉大な遺産?「Tycoon」

2020/03/05

皆さんはかつて横浜市中区新山下にあったエスニックレストラン「Tycoon(タイクーン)」を知っていますか?考えると少し寂しいですが、若い人は知らないかもしれませんね…。「Tycoon」はかつては横浜で大人気のスポットでした。私は現在30代なのですが、私よりも若干上の世代の人がど真ん中の世代だったのではないかと思います。一体何がすごかったのか、記憶を掘り起こしながら書きたいと思います。

このTycoonですが、2015年に閉店してしまいました。閉店が決まってからの何週間かは、連日満席だったようです。何を隠そう、ここはとっても大きなレストラン。実際に行った時にも「広いなぁ!」と思ったものですが、この記事を書くあたり調べたところなんと450席もあったみたいです。今冷静に考えてみると、450席が満席になった時にも滞りなく料理が提供されていたことにびっくりです。

料理のジャンルはエスニック料理。エスニック料理を出すレストランの先駆けのような存在だったようです。今ではメジャーなタイ料理のガパオやトムヤムクン、インドネシア料理のナシゴレンなど、当時では珍しかったであろうエスニック料理が目白押しでした。私が生まれて初めてトムヤムクン食べたのがこのお店です。辛い酸っぱい、でも甘い、いややっぱり辛いという不思議な体験はなかなかの衝撃でした。

そしてTycoon一番の売りが、景色とクルージングです。テラス席では海の向こうに見える横浜の夜景を見ながらの非日常の食事楽しむことができました。お昼はお昼で開放感満点の、まるで海外に来たかのような雰囲気。クルージングはリッチな人たちが楽しむものだったので私は未体験ですが、東京の隅田川を出発して横浜のTycoonへ船で乗り付けるというプランもあったようです。東京湾と横浜港の景色を一度に楽しんで、Tycoonの食事で締めるなんてまさに大人の贅沢な遊び。未体験のまま終わってしまいましたが、今でも憧れてしまいます。

閉店した後も伝説として語り継がれる、横浜の名所Tycoon。現在はイベントスペースとして、様々なイベントとコラボしているようです。あの立地、あの雰囲気を生かさない手はありません。でも私の希望はやっぱりTycoonとして営業再開する日が来ること。異国情緒溢れるあの雰囲気は、私の人生で欠かせない思い出の1ページです。

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ライタープロフィール

李内(りうち)さん/女性/年齢:30代/町田市在住/愛知県生まれ。夫と愛犬の3人暮らしのごくごく普通の主婦。仕事はサービス業。趣味は読書、料理、仕事。犬が大好きで愛犬と過ごす時間が何よりの幸せです。