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津軽っ子の冬の楽しみ
2019/11/14
青森は冬ともなれば雪が1m〜2mも降り積もり、自転車は動かせないし公園のブランコや滑り台で遊ぶこともできなくなってしまいます。では一体青森の子供たちは冬の間何をして遊んでいるのか?私の記憶を頼りに書いてみたいと思います。
まず雪が降らない地域と大きく違うのは体育の時間。校庭も雪が積もってしまうので、普通の体育の授業はできません。そこで登場するのがスキーです。校庭に小高い山が雪で作られてそこを滑り降りたり、校庭をぐるぐると回って競争したり。いつもの体育の時間よりも自由な感じがして、とても楽しかったのを覚えています。もちろん雪合戦もやりました。ドッヂボールをやる感覚で、みんな夢中になって雪玉を作っては投げていました。東京に住んで長く経ちましたが、青森で経験したこの体育の時間はとっても貴重だったんだと身に沁みます。
放課後は家の中で遊ぶことも多かったですが、やはりみんな外で雪遊びをするのが大好きでした。そこで活躍するのが「ミニスキー」です。体育でスキーをやるのは私の記憶上小学4年生ぐらいからだったと思うのですが、それより下の低学年の頃は放課後の遊びといったらミニスキーが欠かせないものでした。ミニスキーとは35cmぐらいのプラスチック製のスキー板です。当時300円ぐらいで文房具屋さんや駄菓子屋さんに普通に売っていました。ストックなどはなく、長靴やブーツの上から履くもので、雪でできた小さな斜面なら楽に滑ることができます。友達のお父さんが庭に作ってくれた小さな雪山をミニスキーで滑るのが、放課後定番の遊びでした。
もちろんソリ遊びや雪だるま作りもやりましたが、それよりもやはりミニスキー。先程のお父さんが作った雪山にスコップを使って自力で階段を作り、そこを登ってミニスキーで滑るのはスリル満点。階段を作る過程から楽しく、冬なのに汗だくで遊んだ記憶があります。最後は誰かが調子に乗り始め、家の屋根から滑り降りるなど無茶な遊び方をしておうちの人に叱られるというオチも付き物でした。
雪が降らない地域の子供たちはどの季節に限らず公園で遊んだりできますが、雪国の子供たちはそうもいきません。雪国の子供たちは自分で遊びを開発し、お小遣いで買える最低限のものを使って独自の遊びを生み出します。その点でとてもたくましく、独創性に溢れているのではないかと思います。
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李内(りうち)さん/女性/年齢:30代/町田市在住/愛知県生まれ。夫と愛犬の3人暮らしのごくごく普通の主婦。仕事はサービス業。趣味は読書、料理、仕事。犬が大好きで愛犬と過ごす時間が何よりの幸せです。