女一人旅!バックパッカーの魅力
「バックパッカーとは」「深夜バスを賢く利用しよう」「女一人でもご当地グルメは楽しめる」「女一人バックパッカー。ちょっと怖かった話」「現地での移動手段・おすすめは原付バイク」など女性一人でバックパッカーを楽しむ方法を紹介します。

新しい人との出会いや人生に触れる旅ができる

2020/01/27

あれは東北のドミトリーに宿泊したときのこと。ドミトリーとは一部屋を何人かでシェアするスタイルで、一人分のベッドと簡易的な物置があります。自分のスペースはカーテンで仕切ることができるので、病院の大部屋をイメージすると近いかなと思います。

そこのドミトリーは狭い一部屋に二段ベッドが2つあり、合計4人で使用するタイプでした。同室の3人が海外で同じグループで旅行していたため、フレンドリーではあったものの気を使わせているなーと思ったこともあり、私は共用のラウンジへと移動しました。そこにいたのが同じ年の男性(当時20代半ば)Iくんでした。ラウンジも広くはなかったので、自然と私はIくんと話しをすることに。Iくんの地元と私の実家が近いこともあり、共通点もあってすぐに盛り上がりました。

そしてお互い、今回はなぜ東北を一人で巡っているのかといった話に発展。私は趣味で日本国内をいろいろとめぐっていると言うと、Iくんはバイクで旅行するのが好きだと話してくれました。しかし今回、Iくんは重大な決意をするために旅行をしていると語ってくれたのです。

なんでもIくんには2年ほど交際している彼女がいて、相手は結婚をしたがっているのだとか。Iくんもやぶさかではないのですが、結婚をするならばバイクはやめてほしいと言われたそうです。確かに家庭を持つとバイクを手放す人も多いそうですが、Iくんは「いいよ」と即答できず、彼女は怒ってしまったのです。今回のバイク旅の最中に彼女との結婚をするのか、それともバイクをとるのか決断したいとつぶやいていました。

「バイクをとったら失恋旅行って感じになるのかな」と寂しそうに笑っていたIくんですが、話の途中でラウンジの消灯時間になってしまい、結局どうなったのか分かりません。どちらにせよIくんには幸せでいてほしいなと思っています。

こういった普通に暮らしていると出会うことのない相手と、少しでも分かり合えるのが一人旅の良いところだと思っています。

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ライタープロフィール

えのきさん/女性/年齢:30代/東京都在住/限りなくブラックに近いグレーな会社で激務を5年間経験。その後、自由を求めてフリーランスとして独立。現在は元気すぎる娘に手を焼く日々。趣味は一人旅と野球観戦とアニメと漫画。