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「満州」の名残がいたるところにある大連の街
2011/04/05
朝散歩 中国・大連
大連といえば、かつて第二次世界大戦の時、日本が建国した「満州国」の玄関口だった街。戦後、たくさんの日本人が満州から引き揚げてきた複雑な歴史がありますが、実は今でも大連の街には、当時の名残を思わせるスポットがたくさんあります。
まず、大連の街の中心部にある「中山広場(ちゅうざんひろば)」のまわりには、当時建てられた10棟の欧風建築物があり、今でも政府の機関や金融機関などの施設として使われています。特に、代表的な建物が、旧ヤマトホテルの「大連賓館」で、今も宿泊することができます。ほかにも、旧横浜正金銀行大連支店の中国銀行大連分行、旧大連警察署だった遼寧省対外貿易経済合作庁などがあります。
また、大連駅は、以前の上野駅の外観にそっくり。そして、かつて日本人が住んでいた日本家屋が数多く残る旧日本人街、南満州鉄道株式会社(満鉄)の旧本社屋には建物とともに満鉄の社章が入ったマンホールが残っていて、旧関東州庁だった建物は大連市市民政府、旧高等法院は大連市司法局としてそれぞれ使われています。
なぜ、つらい歴史なはずの中国に戦中の日本が建てた物がこんなに残っているのか。聞くところ、中国では何でも保存して活用する文化があるそうです。老朽化した建物をつぶしてどんどん建て替える日本とはまったく違いますね。一方、中国と同様に、日本によるつらい歴史を持つ韓国では、占領下の日本に関する建物は戦後、ことごとく破壊されたそうです。
戦中の満州をしのびたいなら、大連の観光はとてもおすすめです。当時の雰囲気を感じることができます。ただし、政府や満鉄だった建物はまだしばらくは大丈夫そうでしたが、日本家屋などは建設から60年、70年と経つと、かなり老朽化が激しく、一部崩壊しているものも見かけました。所得の低い人たちの住まいとして使われている場合もあり、治安面での不安もあるので、場所によっては、あまり気軽に行くのはおすすめできません。
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AKIさん/女性/年齢:30代/大阪府在住、自己紹介:日本と世界を旅しています。好きなモノは、ご当地グルメ・スポーツ観戦・空港・鉄道・歴史・温泉など。大きめのバイクにも乗ります。海外のサーキット行脚もライフワーク。