ドイツってどんな所?
ベルリン在住のMIKIさんがドイツについて紹介します。

西ドイツと東ドイツ

2013/10/02

西ドイツと東ドイツ

西ドイツと東ドイツ

西ドイツと東ドイツ。ベルリンの壁が崩壊したのは20年以上前のことです。壁崩壊後、ドイツは1つの国に再統一されました。

私がドイツに数年住んで感じるのは、ドイツ東西で人々のキャラクターが大きく異なることです。旧東ドイツである東ベルリンに住んでいると、西ドイツに旅行に行って衝撃を受けることがよくあります。美しい建物やゴージャスな服で着飾っている人々、そしてそれらの人々の余裕のある優しい笑顔を目の当たりにするためです。東ベルリンではめったにそういった人々に会う機会はありません。ベルリンは貧しい都市です。東西で雰囲気ががらりと違うので、旅行でドイツに来る際には、東ドイツと西ドイツを両方訪れてみましょう。

ベルリン、特に東ベルリンには貧乏とまでいかなくとも、慎ましく倹約生活を送っている人が未だに多いです。生活が安定するリタイア世代はベルリン郊外や他の都市に移ってしまうためかもしれません。従ってベルリンには貧しい人々が留まり、豊かな人々は外へ出て行く傾向にあります。

ベルリンは東ドイツの首都であり、壁崩壊後にもドイツの首都に選ばれました。壁崩壊後は西ドイツに多くの人が移り住み、その後はベルリンに多くの移民がやって来ました。今でこそアーティストやミュージシャンが集まり、クールな街としてヒューチャーされるようになったベルリンですが、それを除けばコミュニストのビルが立ち並ぶ貧しく寂しい中欧の街です。

旧東ドイツの人の生活は質素です。資本主義で育っていないので、ものを大切にとっておく習慣があります。東ドイツ時代は何でも貴重品でした。お年寄り世代では未だに使い捨てのラップやアルミホイルを何度も洗って使う人もいます。「東ドイツ時代はどんなに良かったか」と愚痴をこぼす人もいます。東西が統一された生活が良くなった人ばかりではないようです。

現在のベルリンは以前に比べ観光客が増えました。モダンな建物も建ち並び、街に潤いがもたらされるようになりました。ベルリンの家賃は毎年急激なスピードで上がっています。東ドイツ時代の名残はだんだんと消えて行きつつあります。

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ライタープロフィール

MIKIさん/女性/年齢:20代/ベルリン在住/海外旅行が趣味で南国に語学留学をしました。世界各地に滞在しアーティスト、ライターとして活動しています。