イギリスってどんな所?
イギリスに長期滞在したそまちひろさんがイギリスについて紹介します。

イギリスでのチップはどうしたらいいの?

2015/12/10

日本人がどうにも馴染めない習慣、チップ。これは本当にさじ加減が難しくて、海外生活が長くなってきた今でも、いろいろ頭を悩ませてしまいます。

アメリカだと、お会計にサービス料が含まれていない場合は15−20%ものチップを払うのが普通だとか。これは別に高級店に限った話ではなく、普通の大衆ダイナー(ファミレスのようなもの)でもこれくらいのチップは当たり前とのこと。10%しかチップしないと失礼にあたるらしいです。アメリカ人の友人は、「10%はウェイターのせいで何か嫌な思いをしたときに渡す額」と言っていました。

アメリカ文化の影響が強いメキシコでも、特に観光地ではチップは必須で、一度ビーチリゾートでチップをし忘れたら、ウェイターが「何か気に入らなかったんですか」と追いかけてきました。怖すぎます。

さて、イギリスではどうでしょう。一部のガイドブックには、「チップカルチャーなのでチップはこまめに」と書いていますが、イギリス暮らしの長かった彼氏によると、そんなことはないそうです。レストランでは大抵お会計に10%のサービス料が含まれているし、含まれていなくても、お釣りで帰ってきた小銭をキリよく渡す程度。アジア系のレストランではチップ自体が期待されていないので、まったく渡さないこともあるとか。

また、よほど高級ホテルだと、ポーターが部屋まで荷物を運んでくれたときや、ルームサービスの係が何か運んできてくれたときに、心づけを渡すことは必要ですが、普通の「ヘルプユアセルフ(ご自由にどうぞ」)式の一般的なホテルでは、特にチップをする必要はありません。というか、チップをする相手がいないです。

例外はタクシーで、メーター表示の決まった金額よりも、5%ほど多めに渡すのが普通だとか。これもでもアメリカのように、しないと「何て非常識なんだ」と目を剥かれるようなことでもないので、小銭がなかったらしない場合もあるそう。

こうしていろいろ書いていても、複雑ですね…。しかしイギリスでは、チップについてそんなに神経質になる必要はないですよ。

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ライタープロフィール

そま ちひろさん/女性/年齢:30代/中南米(2013年現在)/フリーライターおよび翻訳業。お気に入りの国はインド、住んでみたい国はスペイン、そして現在は南米を縦横断中、という矛盾だらけの人生を満喫しています。著作に「ヘラクレイトスの水」(大宰治賞2009収録)。